トマトジュースで糖尿病を治す

トマトジュースで糖尿病を治す
糖尿病などで血糖値が気になっている方も多いのではないでしょうか?戦後、食べ物が豊かになるに従い糖尿病で悩む方は増えています。

糖尿病や糖尿病予備軍の人にとって血糖値対策は必須と言えるでしょう。糖尿病を予防・改善していく上では食生活の改善が重要視されています。

中でも近年の研究によって糖尿病に有効な食品がわかってきました。それが「トマトジュース」です。「トマトジュースが糖尿病と関係あるの?」と疑問に思う方もいるとは思いますが、このページで詳しく紹介していきます。糖尿病や血糖値に悩みがある方は是非参考にして下さい。


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糖尿病とは

そもそも糖尿病とは何かを解説しておきます。
糖尿病とは血中の糖の量がずっと高い状態をいいます。これがいわゆる「血糖値が高い」という状態です。普段、私たちが食事をすると食事に含まれる糖も一緒に体内に取り込まれます。糖が吸収されると、血液中の糖の量が増えます。しかしずっと血液の中にいるわけではなく「インスリン」というホルモンの作用で血液中の糖は脂肪に変換されたり、筋肉にエネルギーとして蓄えられたりします。

しかし糖ばかり摂取したり、肥満になったりするとインスリンというホルモンの分泌量が低下してしまいます。こうなってしまうと血液中から糖が移動できず、血液が糖であふれかえってしまいます。この状態がずっと続くことが糖尿病です。

糖尿病は2型糖尿病が一番多い

糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病が存在します。
1型糖尿病は遺伝やウイルスによって起こる先天的な糖尿病です。

糖尿病の中でも一番多いのが2型糖尿病です。糖尿病のおよそ9割は、この2型糖尿病で暴飲暴食など崩れた生活習慣が原因で起こります。これまでの乱れた生活が積み重なってなったものですから、糖尿病になった場合すぐには治りません。

基本的に薬物療法と食事療法が行われますが早く治るということはなく、進行を食い止めるか徐々に改善していくかです。

そんな中で糖尿病の方に朗報があります。近年の研究でトマトに糖尿病を改善する作用がある事が分かってきました。つぎに糖尿病とトマトジュースの有効性を解説していきます。

トマトジュースの原料であるトマトの栄養価

このページで紹介するトマトジュースは、当たり前ですがトマトを原料に作られます。まずトマトの栄養価を知りたいと言う方は下記ページを参考にして下さい。あわせて読むことでより理解が深まります。必要ない方は読み進めて下さい。

■トマトの効果と栄養価

トマトジュースのリコピンに糖尿病改善作用

トマトジュースに含まれる成分で糖尿病に有効なのは「リコピン」です。現在では「トマトといったらリコピン」と言われるくらいイメージが定着しましたが、リコピンという成分を知らない方のためにまずはリコピンについて解説しておきます。

リコピンって何?

そもそもリコピンとはトマトの赤色のもとになる成分で、カロテノイド色素のひとつです。

リコピンには「強い抗酸化作用」が備わっており、カラダの老化や、がん化の元凶となる「活性酸素」を除去する力を持っています。カロテノイド色素は総じて抗酸化作用を持っていますが、中でもリコピンは非常に高い抗酸化作用を持っており、その効果はビタミンEの100倍もあります。

リコピンはその高い抗酸化力から、若返りの栄養素、がん予防の栄養素としてこれまで注目されてきました。しかし近年の研究で糖尿病にも効果がある事が分かってきました。

リコピンに血糖値を下げる作用

リコピンには血糖値自体を下げてくれる作用があり、糖尿病の血糖値コントロールに役立つ成分であることが分かってきました。

糖尿病の人にとって血糖値のコントロールが必要不可欠です。糖尿病の人はインスリンの働きが悪いので、血糖が急上昇した場合になかなか下がってくれません。血糖値がずっと高いと「カラダがだるい」といった症状がでます。

したがってこれまでは血糖値を急激に上げないように、野菜から食べたり、薬を飲む事でこれを防止していました。しかしこれは血糖値の上昇を緩やかにする方法であって、血糖値を下げる方法ではありません。

その点、リコピンには血糖値自体を下げてくれる作用があるので、糖尿病の血糖値コントロールに有効です。

生のトマトよりもトマトジュースが良い

リコピンを摂取するなら「トマトジュースじゃなくても生のトマトでも良いのでは?」と疑問を持つ方もいるでしょう。もちろん生のトマトでもリコピンは摂れます。しかしリコピンをたくさん摂りたいならば、生のトマトよりもトマトジュースのが良いです。
リコピンはトマトの細胞に含まれていますが、この細胞が固いため生のトマトで摂った場合、吸収率が悪くなります。その点、トマトジュースは細胞を破壊し液体にしてしまうので多くのリコピンが摂れます。

また、トマトジュースで使われているトマトは完熟したものを使って作られています。一方スーパーなどで売られているトマトはトマトジュースで使われるものより完熟はしていません。リコピンは完熟し、より赤みが深いものの方が多く含まれるためトマトジュースの方がより多くのリコピンが含まれています。ちなみに通常のトマトと比べるとトマトジュース用のトマトは通常より3倍のリコピンが含まれています。

以上の点から、糖尿病でリコピンをたくさん摂りたい人にとっては、トマトジュースの方が良いと言えます。

どれくらいのトマトジュースを飲めば良いのか?
基本的には1日200ml(コップ1杯)程度を摂取すると良いでしょう。2007年に発表された名古屋文理大学の研究によると、糖尿病患者に毎日200mlのトマトジュースを飲ませたところ1年後に血糖値の改善が認められています。

糖尿病対策のトマトジュースの飲み方

まず上記で紹介しているようにトマトジュースは1日に200mlほどを摂るようにします。それにプラスして以下の事を実践してもらうとリコピンの吸収が高まるので参考にして下さい。

朝食前に飲む

トマトジュースは朝食を食べる前に飲むようにして下さい。これは朝起きた時の方がリコピンの吸収率が良いということと、食事の前に飲む事によって食事の血糖値の上昇を抑える事を目的としています。

レンジで温めて飲む

必ずやらないといけない訳ではありませんが、トマトジュースは温めて飲むと良いです。

トマトの食材辞典でも解説していますが、トマトは本来カラダを冷やす作用のある食べ物です。朝の空腹時に飲む事によって胃腸やカラダが冷えてしまう事が懸念されます。

したがってトマトジュースをレンジなどで温めて飲めば、冷える性質を和らげることが出来ます。

オリーブオイルを入れるとなお良い

これも好き嫌いが分かれるかもしれませんが、オリーブオイルが大丈夫という方はトマトジュースにティースプーン1杯を混ぜて飲むと、より効果が上がります。

これはトマトのリコピンがオリーブオイルと一緒に摂ることでカラダへの吸収率が上がるという性質があるためです。


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