管理栄養士のタイゾーです。
今回はダイエットや糖尿病予防に役立つレシピをご紹介します。
その名も 昆布酢ごはんです。
昆布酢ごはんに使われる「昆布酢」は昆布と酢の健康成分の良いとこどりをした万能調味料です。
今回はそんな昆布酢を使った昆布酢ごはんを紹介していきます。
「ダイエット中だけど、ごはんが食べたい」
「ご飯を食べたいけど血糖値が気になる」
そんな方はぜひ参考にしてしてください。
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昆布酢ご飯の効果
作り方は後述しますが、まずは昆布酢ごはんによって得られる健康効果を栄養士の視点から解説していきます。
私が考える昆布酢ごはんで期待できる健康効果は以下のようなものがあります。
・ダイエット
・血糖値の急上昇を抑える
・ストレス防止
・がん予防
・高血圧予防
ダイエット効果
食事で食べるごはんを昆布酢ごはんに置き換えることによってダイエット効果が期待できます。
ごはん(白米)の食べ過ぎは太るなんて話を聞いたことないでしょうか?
これは本当の話です。もちろん、ご飯だけでなく全ての食品は食べすぎれば太ります。
しかし、ご飯に含まれる糖質という栄養素は、他の栄養素に比べて太りやすい傾向にあるのです。
糖質はエネルギーとして使われますが、とりすぎた場合、エネルギーとして消費しきれずインスリンというホルモンの作用で脂肪に変換されてしまいます。
したがって、通常のごはんを食べ過ぎると太りやすいのです。
ただ、昆布酢ごはんに置き換えただ場合、ごはんよりも太りにくくなります。
昆布酢ごはんも、米を使うわけですから糖質は含まれます。
しかし、調理過程でごはんのでんぷんが「レジスタントスターチ」という「難消化性でんぷん」に変わるため、糖質として吸収されにくくなります。
つまり酢昆布ごはんは、普通のごはんを食べるよりも太りにくく、ダイエットに役立つと言えます。
血糖値の急上昇を抑え糖尿病予防に
「血糖値が気になる」
昆布酢ごはんは、そんな方にもおススメです。
血糖値は食事や間食をする事で緩やかに上昇し、緩やかに下がっていきます。
しかし食事の中にご飯などの糖質が多いと、血糖値の「急上昇・急下降」を引き起こしてしまいます。
「血糖値が急に上がると問題なの?」と思うかもしれませんが、近年では血糖値の急上昇・急下降を「ジェットコースター血糖」や「血糖値スパイク」といって問題視されています。
血糖値が急上昇・急下降を繰り返すとインスリンやアドレナリンといったホルモンが交互に分泌され、さまざまな不調を引き起こします。
以下に血糖値の急上昇・急下降によって引き起こされることをあげておきます。
- 糖尿病
- 肥満
- 不眠
関連ページ:栄養士が教える「ジェットコースター血糖を防ぐ3つの食事法」
これらは糖質がカラダに吸収される事でおこるため、食事の中で糖質の多い「ご飯」の量を抑える事が必要になってきます。
とは言っても「ご飯は減らしたくない!」というひともいるでしょう。
そんな人は昆布酢ごはんに置き換えてみてください。
「レジスタントスターチ」「フコキサンチン」「フコイダン」という3つの成分が糖尿病予防に役立ちます。
先にも紹介したように、昆布酢ごはんは難消化性でんぷんであるレジスタントスターチです。
通常のご飯を食べるよりも糖質の吸収率は抑えることができるので血糖値の急上昇・急下降を防止する事ができます。
さらに「フコキサンチン」と「フコイダン」という成分にも注目です。
フコキサンチンは昆布酢ごはんの材料となる「昆布」に含まれる成分で、血糖値を下げるのをサポートする作用があります。
また昆布の「フコイダン」は「水溶性食物繊維」といって糖の吸収を穏やかにしてくれます。
ストレス軽減
「ストレスが多い」「カラダがつかれてる」
といった心身の疲れやストレスに昆布酢ごはんはおススメです。
これは酢に含まれる「酢酸」と昆布に含まれる「マグネシウム」がカラダの疲労回復に役立つ作用があるからです。
まず酢に含まれる「酢酸」という成分は、酢独特の酸味を生み出す成分です。
この酢酸はカラダに入ると「クエン酸」という成分に変化し、カラダのエネルギー産生をスムーズにすることで疲労回復効果のある成分です。
またマグネシウムは昆布に含まれるミネラルの一種。
マグネシウムはミネラルの中でも必須ミネラルという、必ず摂らなければならないミネラルに位置づけられており、酢酸と同じく、疲労回復に役立ちます。
がん予防
昆布酢ごはんは、がん予防も期待できます。
これは先に紹介した昆布の「フコイダン」という成分によるものです。
昆布やワカメといった海藻類は、ネバネバとした粘りがありますよね。
あのネバネバが「フコイダン」という成分です。
フコイダンは「水溶性食物繊維」の一種で、先ほど紹介したように等の吸収を穏やかにすることで血糖値の急上昇や糖尿病予防に役立つとされています。
しかし、それだけではなくがん予防も期待できるとして近年注目されるようになりました。
1996年、アメリカのJFKメディカルセンターのデーリック・デシルバ博士の発表によれば、フコイダンによって、がん細胞の「アポトーシス」が誘発され、がんが増えるのを抑えることができるとされています。
アポトーシスというのは細胞の自爆行為と思って下さい。
私たちの体は60兆個の細胞で出来ていいますが、細胞に異常が発生すると自爆することで、悪い細胞が増えないようにするシステムが備わっているのです。
がん細胞も異常な細胞といえますが、がん細胞の場合はこの自爆システムが作動しないため、どんどん増えていくと言われています。
しかしデシルバ博士の研究によるとフコイダンががん細胞に接触し、DNAを破壊することで自爆(アポトーシス)をうながすとしています。
つまり、フコイダンはがん予防につながる効果が期待できるというわけです。
フコイダンの作用については下記ページでより詳しく解説しているのでこちらも参考にして下さい。
関連ページ:アカモクの効能と食べ方!がん予防やダイエットにおススメ
昆布酢の作り方
では昆布酢ご飯の作り方をご紹介していきます。難しい調理技術はいりませんのでご安心を!
まずは「昆布酢」を作るところから始めます。
用意するもの
・酢 400ml(2カップ)
・昆布 3~4枚 5×7cmのもの
・お好みのビン(ふた付きのやつ)
作り方
①昆布酢を入れるビンは沸騰したお湯にくぐらせて殺菌しておく
②昆布は成分を出しやすくするため、ハサミで切れ込みをいれておく
③ビンに昆布を入れ、酢400mlを全てそそぎ入れる
④フタをして常温で一晩放置
これで完成です。
では昆布酢が出来上がったら、昆布酢ご飯をつくっていきましょう。
昆布酢ごはんの作り方
用意するもの
・炊けたごはん 2合
・昆布酢 100ml
・ボール
作り方
①ボールに炊き立てのごはんを入れる。
②昆布酢をふりかけ、しゃもじで混ぜる。
③冷蔵庫などで冷ませば完成!
※混ぜてすぐに食べれますが、酢のにおいが苦手な方は冷蔵庫で冷ますことをおススメします。
また、冷やしたほうがレジスタントスターチも増えます。
昆布酢の保存方法
昆布酢を「大量に作り置きしたい」というひとの為に保存方法も紹介しておきます。
昆布酢を作るときは常温でひとばん漬け込んでほしいですが、完成してからは冷蔵庫で保管してください。
酢なので常温でも大丈夫ですが、湿度の高い季節は雑菌が繁殖することがありますので、安全第一で冷蔵庫にしましょう。
保存期間の目安は2カ月です。
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