免疫力を下げる生活習慣

免疫力を下げる生活習慣
管理栄養士のタイゾーです。

このページは

「免疫力を下げたくない」

「どんなことで、免疫力は下がっちゃうの?」

と思っている方にピッタリな内容になっている。


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免疫力を下げてしまう生活習慣

感染症が何かと話題になる昨今、『免疫力』に関心をもつ人も多くなっているのではないだろうか。

というわけで、今回のテーマは『免疫力を下げてしまう生活習慣』である。

よく『免疫力を上げる方法』が注目を浴びな気がするが、同時に大切なのが免疫力を下げないようにすることだ。

実は免疫力というのは、さまざまな要因で上がったり下がったりする。

免疫力を上げることは、良いことに思えるが、『下がってしまう』という部分にも注目してほしい。

『どんなことをすると、免疫力が下がるのか』ここの部分を把握しておくだけでも、感染症対策だけでなく、いろんな病気の予防に役立つはずだ。

よって、今から免疫力を下げてしまう生活習慣やその他の要因について一般の方に向けて紹介していく。

参考にさせてもらうのは、※1『日本栄養士会雑誌 特別連載 免疫力に影響を与える因子 順天堂大学大学院医学研究科 細胞機能研究室准教授 竹田和由先生』。

免疫力を下げる原因

今回の特別連載は、超絶勉強になる内容であった。

ポイントとなる部分が素晴らしくまとめられている。これは一般の方の役に立つと思い、参考にさせてもらうことにした。

あくまで専門用語等や内容をかみくだき、一般の方向けにポイント部分のみを編集し紹介していこうと思う。

では早速いってみよう。

以下免疫力を下げる要因。つまり、以下の点に注意して改善できる部分は気を付けてね!ということである。

※下記文には、免疫力活性や免疫力が上がるという言い回しをしているが、これは厳密にはNK細胞の働きのことを指している。

①夜更かしや昼夜逆転の生活はNG!

昼夜逆転は免疫力下がる

これは、お仕事によっては致し方ない部分があると思うが、昼夜が逆転していたり、昼勤や夜勤が交互になるなど勤務時間が不規則だと免疫力は低下するといわれている。

※1の内容では、実際に勤務時間が不規則な人たちは免疫力が低い傾向にあると指摘している。

ただし、その人達を強制的に昼型の生活に戻すと、一時的に免疫力が低下した後に、昼型の人たちと同等なレベルまでに上がるともされている。

しかし、仕事である以上、勤務体系を自分でコントロールすることは難しいし、会社に勤務体系を見直すよう進言できる人は多くないと思う。

よって、この項目は実施できない人がいると思うが、少なからず仕事が昼勤である人は夜更かしをしないようにする事が大切だ。

②激しい運動は△

運動は、筋力の維持や肥満の防止など健康にあたえるメリットが大きい。

実際に私も日常生活に運動を取り入れてから、劇的なダイエットに成功した。

しかし、運動の内容によっては免疫力が下がっていまう。

※1の内容では、激しい運動をする人達は病気にかかりやすい傾向にあることが紹介されている。

ここでいう激しい運動というのは、『強度が非常に高い筋トレなど』を指すと思っていただきたい。

複数の研究によれば、免疫力は強度の高さに比例するように上がるとされている。

「え?激しい運動は免疫力が下がるんじゃないの?」

そう、一時的には上がるのだ。

しかし、運動直後から急激に免疫力が下がってしまう。

つまり、強度の強い運動は一時的には免疫力が上がるが、その後急激に低下してしまうのだ。

これを『オープンウィンドウセオリー』という。

下記の図が運動によるオープンウィンドウセオリーだ。細かい説明ははぶくが、一見して激しい運動によって免疫力が乱高下しているのがわかると思う。

運動が免疫力を下げる可能性

なお、国立がん研究センターによるがん予防の生活習慣調査でも、激しい運動は推奨されていない。

では、どの程度の運動であれば免疫力を下げないのか。

※1には、『心拍数100前後の運動』を継続して行うことが良いと紹介されている。

心拍数100前後の運動とは・・・話しながらできる程度の運動(ウォーキングなど)

また、※2国立がん研究センターHP科学的根拠の基づくがん予防のページには、運動について下記のようにアドバイスしている。

推奨される身体活動量の目安
例えば、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分行いましょう。また、息がはずみ汗をかく程度の運動は1週間に60分程度行いましょう。

なお、上記は『身体活動量』を指している。仕事や家事、学業といった点も含まれている点に注意。

運動は健康にとってメリットが大きいが、健康を害さない程度にとどめておく方が良いだろう。

注意してほしいのは、ウエイトトレーニングなどの筋トレを否定しているのではない点だ。というのも私自身筋トレが好きだし、継続して行っているので、筋トレ禁止は絶対に無理。

ただ、個人的には無理な重量では行わないように努めたい。というのは上記内容だけでなく、無理な筋トレによって尿酸値の上昇や関節の痛みなど、無理をした結果、逆に健康を害してしまった経験があるからだ。(しかも最近の話)

筋トレは継続します。(宣言)

③ストレス

精神的ストレスが無い人間など存在しないように思うが、残念ながらストレスは免疫力を下げると考えられている。

※1では、人間を対象とした試験だけではなく、マウス実験でも『孤独』、『過密な環境』、『拘束』が免疫力を低下させることが分かっているという。

このストレスと免疫力の関係は、先に紹介した運動と免疫力に似ていて、過度のストレスがかかっている時は免疫が急激に活性化し、その後急激に下がるといった乱高下をもたらすと考えられている。

しかし、ある程度のストレス(プレッシャー)があるからこそ仕事で成果を出せる、勉強で成果を出せるといったプラスの面も存在するし、ストレスを無くすことは人生において不可能だろう。

よって、ストレスに関しては、休息(リラックス)とのバランスが大切である。

※1は仕事を終えて充実感を感じている時には免疫活性が上がるとし、仕事などの適度なストレスに対応し、その後にストレスを開放できるリラックスする時間をとるような『リズムある生活』をすれば、免疫力を徐々に上げていくことができる可能性を紹介している。

④季節の変化

ここからは生活習慣とは若干違ってくるかもしれないが、免疫力を下げる要因となるのであえて紹介させてほしい。

また、これらの要因を知りつつ生活習慣上、気を付けることをおススメする。

話はずれたが、季節の変化は免疫力に影響する。

というのも、季節によって気候や気圧、湿度など私たちの環境が変化することが、カラダに影響するからだ。

ちなみに、季節の中で免疫力が下がりやすいのが夏と冬と言われており、※1にもそう紹介されている。

この対策として私たち一般人ができることは、ストレスになりずらい環境つくりに努めることであろう。

特に夏は、高温多湿でエアコンを利用する場合、温度差などで体調を崩しやすい。

とはいってもエアコンなどの空調を使わなければ熱中症のリスクもある。さらに2020年現在、は新型コロナウイルス対策も意識しなくてはいけない。

ということで、夏季のすごしかたについては下にリンクを貼っておくので、厚生労働省の情報を参考にしていただきたい。

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント

⑤食生活の乱れ

最後になるが、個人的にここを声を大にして言いたい。

食生活の乱れは免疫力の低下につながる。というより、食生活の乱れは免疫力だけでなくカラダにさまざまな悪影響をあたえる。

私たちのカラダは、普段たべている食べ物からできているわけで、免疫をになう免疫細胞も栄養素からできている。

ただ、私たちにはたくさんの種類の栄養素が必要なのだ。

炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水などいろんな栄養が手を取り合って、私たちの免疫力をはじめとする健康を支えている。

『〇〇だけ食べておけばよい』

なんて事は絶対にないのだ。

よって、ここでのテーマである免疫力を低下させないためにも、バランス良く食事をとることが何より大切なのである。


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