管理栄養士のタイゾーです。

あなたは「センテナリアン」と呼ばれる人達がいるのをご存じでしょうか?

世界一の長寿国である日本、その中で100歳を超えても元気で過ごしている人達がいます。そんな100歳を超えても生きている人達の事を「センテナリアン」といいます。

長生きは誰しもが願う事ですが、実際に100歳以上という長生きをしているセンテナリアンがどんな生活をしているのか興味が湧きませんか?

実はセンテナリアンに共通しているのは、『慢性炎症が低いこと』です。

慢性炎症については後述しますが、私たちが長生きするためには重要なことですので、このページを通して学んでいきましょう。

それでは、100年以上生きるセンテナリアンの方々の食生活や、慢性炎症を抑えるための食べ物や食事法を栄養士の視点から紹介していきます。


スポンサーリンク




長生きは必ずしも遺伝ではない

「長生きは遺伝」という味方もありますが、必ずしもそうとは言い切れません。

南デンマーク大学カール・クリスチャンセンの研究によると寿命には先祖から受け継いだ「遺伝要因」と食事や生活習慣などの「環境要因」が関わっており、このうち寿命に影響する割合は遺伝要因25%。環境要因75%という結果が出ています。したがって寿命を延ばす為には必ずしも遺伝だけが関係しているのではなく、食事や生活習慣などの環境要因の方が大きく関わっているという事です。
センテナリアン食事

センテナリアンとは

センテナリアンとは簡単に言えば100歳以上生きている長生きの方達の事をいいます。100歳以上生きる人達を「1世紀生きる」という意味合いを込めて「センテナリアン」と呼ばれるようになりました。

センテナリアンはカラダの炎症度が低い

慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターで、100歳を超すセンテナリアン1500人分の血液を検査したところ、多くのセンテナリアンが共通して「慢性炎症が低い」という事が分かっています。

炎症とは何か

私達のカラダがストレスなど何らかの刺激を受ける事で起きるのが「炎症」です。この炎症には急性炎症慢性炎症の2つがあり、風邪菌などによる「喉の腫れ」や、切り傷などによる「外傷」、「ヤケド」など突発的に起こる炎症を「急性炎症」といいます。一方、カラダの中の「細胞の老化」や「細胞の破壊」によって「炎症物質」が放出され、周りの細胞が炎症が広がるものを「慢性炎症」と言います。また急性炎症の場合は痛みを伴う事が多いですが、慢性炎症は痛みなどの自覚症状が無い為、気づかないうちに全身に広がる事もあるとされます。

慢性炎症が全身に広がった場合、命にかかわるような病気に繋る可能性があります。

慢性炎症によって引き起こされる病気

  • 動脈硬化
  • がん
  • 脳卒中
  • 糖尿病

この慢性炎症が多い人の方が寿命が短く、慢性炎症が少ない人は長生きしやすいと考えられています。実際に慶應義塾大学の研究では100歳以上の方には慢性炎症の人が少なく、動脈硬化や糖尿病の人も少ないというデータがあります。

自分の炎症度を知る方法

自分のカラダの炎症度はどのくらいか気になる方もいるでしょう。そんな方は血液検査の「CRP」という値を見て下さい。

CRPはカラダの炎症度を表している値です。ちなみに基準値は0.3mg/dl以下です。

ただし、この値は風邪など検査する時の体調で変わります。慢性炎症かどうかを見る場合は医師に相談し定期的に検査を受ける必要があります。

慢性炎症になる原因

現在、慢性炎症の原因になると言われる事をご紹介します。

肥満

様々な病気の引き金になる肥満ですが、慢性炎症も起こしやすくなります。特に内臓脂肪が増える事によって臓器の血流が悪くなると、炎症を引き起こす物質が分泌されることで細胞が慢性炎症を起こしやすくなると考えられています。

ぜんそく

「ぜんそく」は気管支など空気の通り道が細くなり、呼吸器系に炎症が起こる為、慢性炎症になりやすい要因です。

歯周病

歯周病も慢性炎症の引き金になります。歯と歯肉の間に侵入した細菌によって炎症物質が作られて慢性炎症に繋がります。

慢性炎症を防ぐ食事法

私達のカラダは絶えず老化していますが、正しい食事を摂る事によって老化を食い止めることも出来ます。これはカラダが食事によって作られているからです。

センテナリアンの方々の生活習慣を通して、慢性炎症を防ぐ食事が長生きの秘訣だという事がわかってきました。次に実際にセンテナリアンの人達が実践している食事法を次にご紹介します。

魚を多くたべよう

慶應義塾大学の調査によるとセンテナリアンの方の多くが「」を積極的に摂取している事が分かりました。

魚には「オメガ3」と呼ばれる「不飽和脂肪酸」が多く含まれており、この不飽和脂肪酸が慢性炎症対策のポイントです。特にサバなどの青魚に豊富に含まれる「EPA」「DHA」といったオメガ3系の脂質は、血液中のコレステロールや中性脂肪を調整する事で、慢性炎症を抑制してくれる働きがあります。

2007年の日本脂質栄養学会の資料によると、100歳の血液中のDHAとEPA濃度を調べると、自立生活が出来ているセンテナリアンはEPA、DHA濃度が高い事が分かっています。

センテナリアン生活
出典:山村憲2007年日本脂質栄養学会第16回大会発表データを1部改変

肉や植物性タンパクもバランス良く

センテナリアンの方々は、魚を中心として動物性の肉も摂取している傾向にあります。

動物性の肉や納豆や豆腐といった大豆製品には「タンパク質」が豊富に含まれます。タンパク質はカラダの回復や再生に必ず必要な栄養素なので、タンパク質もしっかり摂取する事で炎症に負けないカラダ作りに役立ちます。もちろん、肉だけ食べればいいという事ではなく、魚、肉、大豆などの植物性タンパク質もバランスを大切にして下さい。

定期的な運動

センテナリアンの多くが日常的に歩行などの運動も取り入れています。

運動は体重コントロールや内臓脂肪減少につながり、血液循環も良くなることで慢性炎症がおこりにくくなると考えられています。

ただ、運動のやり過ぎは逆にカラダを破壊してしまうので、毎日行う場合は30~1時間程度の負荷の弱いウォーキングなどが良いでしょう。


スポンサーリンク