40代を超えてくると女性に多くなってくるのが「更年期障害」です。更年期障害になるとそれまでに無かったイライラや暑さなど様々な症状が出てきます。

更年期障害に悩む方が多くいらっしゃいますが、更年期障害対策に良い食べ物があることをご存じでしょうか。

その食材とは「納豆」です。

このページでは更年期障害対策に納豆が良い理由をご紹介しております。また納豆の効果を上げる為の食べ合わせも紹介しているので、更年期障害に悩んでいる方は是非参考にして下さい。


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更年期障害とは

更年期障害とは女性ホルモンの低下によって起こる「自律神経失調症」に似た症状の事をいいます。更年期障害は病気ではないと思っている人もいますが、「病気」としっかり認定されています。

女性の場合、閉経期の前後約10年間に卵巣の機能低下によって引き起こされます。閉経期に卵巣の機能が低下して女性ホルモンである「エストロゲン」というホルモンの分泌が激減してしまうことで更年期障害の症状が出ます。

ちなみに女性に多いと思われがちですが、男性でも更年期障害は起こります。男性の場合は男性ホルモンである「テストステロン」というホルモンの分泌低下によっておこります。しかし、女性のホルモン低下と比べると減少スピードが緩やかであるため、老化現象として気づかれない事が多いのが特徴です。

更年期の原因はエストロゲンの減少

更年期障害発生に大きく関わるのが「エストロゲン」であるという事は先にご紹介した通りです。しかし、そもそも「エストロゲン」というホルモンがどのようなものかを解説しておきます。

先に紹介したようにエストロゲンとは、別名を「女性ホルモン」ともいいます。卵巣から分泌されるホルモンで、胸の発育や美肌効果など「女性らしいカラダ」を形成するために働いてくれています。

また正常な「生理」活動にも深く関わっており、生理の終わりから排卵日まで多く分泌されます。さらに、エストロゲンは女性らしさに働く以外にも血中コレステロールの正常化や骨密度を保つためにも働きます。したがってエストロゲンが低下してくると、更年期障害以外にも骨密度が減少する「骨粗鬆症」のリスクも高くなってしまいます。

このエストロゲンは40歳の頃までは体内で分泌されますが、40代を超えてくると分泌量が激減してしまいます。するとホルモンの減少に脳がついていく事ができずに更年期障害の症状が発生します。

更年期障害の症状

ホルモンの分泌低下によって症状としては自律神経失調症と同様の症状が表れます。以下に主な症状を上げておきます。

  • 顔の火照り
  • 動悸・息切れ
  • 耳鳴り
  • 発汗
  • 血圧異常
  • イライラ
  • 不安感
  • うつ症状
  • 頭痛
  • めまい
  • 不眠

女性は閉経後になるとこれらの症状に加えて「尿失禁」「膝痛」「腰痛」「膀胱炎」「目や喉の粘膜異常」なども現れるとされます。

また男性の場合は「ED」の症状が出る場合もあります。

更年期障害に納豆が良い理由

納豆と更年期障害
更年期障害を予防・改善するためには納豆を食べる事をおススメします。

これは納豆を食べる事によって体内で「エクオール」という物質を作り出す事が出来るからです。

「え?エクオールって何?」と思われるかもしれませんが、このエクオールが体内で作られる事によって更年期障害の予防・改善に有効と考えられています。

エクオールとは

エクオールはエストロゲンに似た構造した物質で、これが体内で作られるとエストロゲンと同じ働きをする物質です。

つまり更年期にエストロゲンの分泌量が減っても、エクオールが体内で産生されればエストロゲンに成り代わって更年期障害を緩和・改善する効果が期待できます。

実際に日本女性医学学会のデータでは、「更年期障害の症状が軽い人は、症状が重い人よりも体内のエクオール量が多い」事が示されています。

このエクオールを増やす為に有効な食品が「納豆」です。納豆を食べる事で体内でエクオールを作れると考えられています。

大豆イソフラボンがエクオールの原料に

エクオールがエストロゲンの代わりをする事は先に紹介した通りですが、なぜ納豆でエクオールが出来るのでしょう。それは納豆に含まれる「大豆イソフラボン」にあります。

納豆の材料である「大豆」に含まれる「大豆イソフラボン」は体内でエクオールを作り出す原料になります。したがって大豆イソフラボンを摂取することがエクオールの産生に繋がるのです。

納豆菌がエクオール産生をサポート

納豆がエクオールを作るために役立つ理由は大豆イソフラボンだけではありません。納豆に含まれる「納豆菌」もエクオール産生に役立ちます。

納豆菌には腸内の善玉菌を増やし悪玉菌を抑えてくれる働きがあり、腸内環境の改善に役立ちます。「エクオールと腸内環境って関係あるの?」と思うかもしれませんが、エクオールはそもそも腸にいる「エクオール産生菌」というものが作り出します。

しかし、このエクオール産生菌は腸内環境が悪いとエクオールを作ってくれないため、腸内環境を改善する事も重要になってきます。そこで納豆菌を摂取する事によって腸内環境が改善され、エクオール産生菌がエクオールを作ってくれるようになるのです。

納豆のタンパク質は更年期で弱ったカラダを強くする

納豆に豊富に含まれる「植物性タンパク質」も更年期を迎える方におススメの成分と言えます。

加齢にともなって人間のカラダは徐々に弱くなってきてしまいます。このカラダの老化を予防するために摂って頂きたいのが「タンパク質」です。タンパク質は私達のカラダを作るために必ず必要になってくる成分ですから、納豆などタンパク質を多く含む食品を食べる事は更年期に悩む方にも有効な成分と言えるでしょう。

納豆は1日どのくらい食べればいい?

更年期障害対策に納豆を食べる場合、1日1パックを目安に食べるようにして下さい。

食品安全委員会によると、エクオールの原料になるイソフラボンの目安摂取量は1日に70~75mg程度としています。納豆1パック(50g)にはおよそ65mg程度のイソフラボンが含まれているので1日1パックを目安に食べると良いでしょう。

アボカドを入れて食べると効果がアップ

納豆の更年期障害改善効果を高めるために、相性の良い食材が「アボカド」です。

アボカドには「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方が含まれるため、納豆菌と共に腸内環境を良くしてエクオール産生の力を高める効果が期待できます。

水溶性食物繊維は腸の老廃物を吸着して便通を良くする作用があり、不溶性食物繊維は便の量を増やして腸を刺激することで腸の働きを活発にする作用があります。

またアボカドに含まれるオレイン酸という不飽和脂肪酸も便通を良くして腸内環境改善に役立つ成分のひとつです。

したがって納豆の効果を高めたいかたはアボカドを混ぜて食べて頂く事をおススメします。

いつ食べればいいのか

エクオールは夜に体内で作られる傾向にあるため、夕食時に食べるようにすると良いでしょう。


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