疲れに効く薬膳と漢方食材

疲れに効く薬膳と漢方食材
「漢方食材」って聞いたことありますか?

漢方食材は、漢方薬」として使われるほど健康パワーをもった食材です。

今回は、その漢方食材の中でも、「疲れに効く漢方食材」をご紹介したいと思います。

「何をやっても疲れがとれない。。。」という方はぜひ漢方食材を食べてみてください。

漢方食材って何?

まず、「漢方食材」について解説しておきます。

漢方食材というのは、もともと漢方薬に使われる食材のことをいいます。日本では「薬膳」として食べられています。もちろん発祥は中国。中国では、食材にはカラダを癒す効果があると考えられてきました。いわゆる「医食同源」という考え方です。したがって、大昔から病気の予防や治療などを目的に「薬膳」が食べられてきたのです。

近年では、日本でも薬膳の認知度は上がってきましたね。

そもそも漢方医学は、長い歴史を持つ中国の医学をベースとして、日本で独自に発展を遂げてきた伝統医学です。現在では、病院でも漢方薬が処方されていますが、病院で処方される漢方薬の材料は以下のようなものがあります。

・草の根、木の皮などの、草根木皮。
・鹿の角などの動物由来のもの
・鉱物

これら天然物を組み合わせてつくられています。一般的に調理では食べなさそうですよね。これらとは別に、食材として料理に用いられるものが漢方食材です。

疲れに効く漢方食材5選

「最近疲れがとれない」、「仕事で毎日クタクタ」、「ストレスが・・・」という方々におススメする漢方食材をご紹介していきましょう。

本格的な薬膳の漢方食材は手に入らないものが多くあります。しかし、比較的誰でも手に入りやすく、効果があるものををまとめました。

クコの実

漢方食材クコの実
効果
・肝臓の働きを良くする
・視力回復
・肌の老化防止

杏仁豆腐の上に乗っかった赤い実ありますよね?あれがクコの実です。

杏仁豆腐を食べる時にオマケだと思って捨てていた人。ちょっと待った!捨てたらもったいない漢方食材です。

ストレスや飲酒で弱った肝臓の働きを高めてくれる作用があります。飲み会など、飲酒する事が多い方は肝臓の機能が低下しやすくなります。肝臓が弱ると疲れがとれにくくなってしまいます。

さらに、クコの実には視力の回復や老化防止などにも役立つとされています。

最近では、スーパーや輸入食品を扱うお店などで購入できます。

松の実

松の実・漢方食材
効果
・免疫力を高める
・視力の回復
・気力の回復
・老化防止

薬膳料理でも良く使われる松の実ですが、疲れた体におススメの漢方食材です。中国では「長寿の食材」とされており、幅広い年齢層に愛されているんだとか。
また、松の実は「高級食材」です。松の実はよく採れそうなイメージですが、食べれる松の実は限定されているので、そこまで採ることができないのです。

特に疲れで出やすい視力低下や、気力の回復に効果があるとされています。また、栄養素もミネラル類が豊富なので、カラダの調整をしてくれます。

ちんぴ(陳皮)

漢方食材・ちんぴ
効果
・胃腸の働きを助ける
・気分をリフレッシュ
・脂肪燃焼効果
・せきや、たんを抑える

陳皮とは、温州みかんの皮を日に当てて、乾燥させたものです。陳皮は特にストレスが多い人に有効な漢方食材です。みかんの皮の爽やかな香りが、気分をリフレッシュする効果を持っています。
さらに、栄養学の観点からになりますが陳皮に含まれる「リモネン」という成分は、脂肪燃焼効果が期待できます。

陳皮の作り方

陳皮は自分でも作れちゃうので、作り方をご紹介しておきます。

注意点:みかんは日本産のものにする、冬などの低温低湿度の季節を選ぶ

①日本産のみかんを、柔らかいスポンジで水洗いする

②みかんの皮をむく

③水をはったボウルに皮を入れ、3時間ほど放置する

④水をよく切り、ザルに皮を並べる

⑤天日が当たる風通しの良い場所に置く

⑥夜は室内に取り込み、朝になったら外に出す。

⑦1週間ほどで完成です。カラカラの状態が好ましいので状態を見るようにして下さい。

葛(くず)

効果
・熱をとる作用。
・血液の浄化
・血行促進
・カラダを温める
・解毒

日本でも「くずもち」や「くず湯」「くずきり」などで、古くから葛は食べられてきました。世界でも昔から薬用として使われています。ドラックストアでよく見かける「葛根湯・かっこんとう」は、この葛を使った薬です。
熱をとる作用があり、風邪のひき始めに効果的な食材です。また、血液の浄化や血行促進効果があるとして、中国でも古くから親しまれています。

ナツメ

ナツメと漢方食材
効果
・滋養強壮
・ストレス耐性が上がる
・冷え性改善

中国で古くから薬用とされていたナツメは、長寿の食材とされてきました。日本でも平安時代の薬学書である「本草和名」に大棗(たいそう)という名前で登場します。大棗とはナツメの事です。
ナツメはドライフルーツとして出回る事が多いですが、果実なので生で食べれます。触感はリンゴに似た食感です。
ナツメと漢方食材

ナツメは滋養強壮作用があり、疲れた体におススメです。先に紹介した「葛根湯」にも配合される事があります。また鉄分などのミネラルも豊富なので貧血の人にもおススメ。

まとめ

現在、薬膳の認知度が高まってきたように思いますが、まだまだ多くの方が「漢方食材」という名前を知らないと思います。漢方食材は、どれも長い歴史の中で効果を出してきた食材ですので、一度試してみるのも良いでしょう。


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