癌と食事の関係

現在の日本では「2人に1人は癌になる」と言われています。死亡原因の1位であり、多くの方が関心を持つ病気です。

癌になると3大療法が行われます。「抗がん剤・放射線治療・手術」が中心ですが、たとえ手術が成功し、退院した人も数年後に再発するという例がたくさんあります。こうした癌を経験した多くの人が再発と転移の不安を抱えています。

「どうしたら癌の再発・転移を防ぐ事ができるのか」そう考えている方も多いでしょう。実はアメリカでは癌の再発と予防をする為に成果が出ている分野があります。それが「栄養療法」です。アメリカでは退院後の食事を指導して、癌の再発を予防する仕組みがあります。
日本では退院した患者の食事管理はほったらかしというパターンが当たり前ですが、術後の食事管理によって、その後の癌再発・転移予防に効果がある事が分かってきました。

手術が成功したのに、なぜ癌は再発するのか?

体の環境がマイナス状態だと癌が再発する

手術で癌の病巣を取り除いたのにも関わらず、数年後に癌が再発してしまう人がいます。「癌を切ったはずなのになぜ・・・」そう思いませんか?
これは、例え病巣を切除しても、その人の身体が癌の芽が育ちやすいマイナス状態のままだからと考えられています。
人間の細胞は60兆の細胞で構成されています。全身の細胞は毎日、死滅と誕生を繰り返しています。細胞の入れ替わりです。毎日細胞は8000億個が新しく誕生していると言われています。
しかし、細胞が生まれる時に、様々な原因でDNAが傷つくと細胞の突然変異が起こります。これが「癌細胞」です。健康な人でも癌細胞は1日に4000~5000個ほどが生まれると考えられています。

癌が発症しない人もいるのはなぜ?

1日に5000個ほどの癌細胞が生まれても、必ずしも癌は発症はしません。これは我々の体に、癌に対する防衛システムが備わっているからです。防衛システムは癌細胞を異物とみなして、免疫力や癌の成長を抑える代謝機能、癌の細胞を処理する自然治癒力などをコントロールしています。また、アポトーシスという作用もポイントです。アポトーシスとは老化した細胞や不要になった細胞、傷ついた細胞を細胞死にもっていく作用です。癌細胞もこのアポトーシスの対象と言われており、癌細胞を細胞死させる機能を人間は持っています。不要な細胞が死滅する事で、新しい細胞が生まれます。以上のように、本来であれば人間の身体には優秀な防衛システムが備わっているのです。このシステムが問題なく稼働していれば癌を発症せずに済むのですが、何らかの原因で防衛システムが働かなかったりすると癌が発症すると言われます。

癌はどうやって大きくなる?

癌発症までには、癌増殖の3つの段階があります。

①形成期・・・癌の前段階(がんの芽がでてくる)
②促進期・・・癌の芽が増殖してくる段階です。
③進行期・・・増殖スピードが高まり、癌が悪性化する段階

もともと癌の大きさというのは、物凄く小さな大きさです。100分の1mmほどの大きさしかないのですが、10年、20年と時間をかけて徐々に大きくなっていきます。大きくなる間に体の防衛システムが正常に作動すれば癌の増殖を食い止められます。しかし、防衛システムである免疫力や代謝機能が低下してしまうと、白血球が体内で作られにくくなってしまいます。白血球は免疫の要で、特に白血球の中のNK細胞(ナチュラルキラー細胞)という細胞は、血液に乗って全身をパトロールしています。NK細胞は癌細胞を発見すると攻撃をしかけてくれます。しかし、代謝が低下してくると血流が悪くなり、NK細胞の攻撃が癌に行き渡らなくと言われています。結果、癌細胞が生き残って増殖していきます。
癌が再発、転移してしまう人の身体のマイナス状態というのは、癌の発症を抑えるための免疫力や自己治癒力が低下した状態と言えます。

癌の再発、転移予防には食事が何より大事

癌と食事の関係
筆者も栄養相談を受けた方々の中で、「食事療法で癌が消えた」という人達がいます。中には3大療法を一切行わずに食事改善のみで癌を消したという人もいます。
そういった人達の食事には様々な共通点があります。以下に共通点をご紹介します。

・野菜を意識して多く食べる
・果物を食べる
・白米を玄米に切り替える
・減塩を心がける
・動物でなく、魚を食べる

何か気づきませんか?この食事というのは、日本人が昔から食べてきた「日本食」の食生活に重なるのです。以前は日本人も癌の人は今ほど多くはありませんでした。食の欧米化などの食の変化が起こってきた事で癌が増えているのではとも言われますが、本来の日本人の食生活に立ち戻る事で、癌の再発・転移予防に役立つのです。3大療法である化学療法、外科療法、放射線療法も大切だと思います。しかし、それだけでなく食事にも目を向けて頂きたいです。
「私たちの体は食べたもので出来ている」これは免疫力も同じです。免疫力も食べたものから作られるのです。体の防衛システムを栄養無しには働きません。

まとめ

・癌の再発・転移してしまうのは体の環境がマイナス状態のままだから
・癌は必ずしも発症するわけではなく、普段は体の防衛システムが抑えている
・体のマイナス環境とは免疫力、自然治癒力が低下した状態。防衛システムに不具合が生じる
・癌の再発予防には食事が大切