今回は、糖尿病の人の外食についてご紹介していきます。
糖尿病になってしまうと「食事療法」、「運動療法」、「薬物療法」といった治療が行われます。この中でも特に重要なのが「食事療法」です。食事中の「糖質」や「カロリー」がかなり制限されるため、病気の本人はもちろん、家族も「糖尿病食」を学ばなくてはなりません。
現在では、糖尿病に関するレシピ本などが沢山出ていますので、自炊して管理する事が出来ます。
しかし、どうしても「外食」しなくはならない場合もあるでしょう。そんな時のために、糖尿病の人が外食する時に気をつけなければいけない4カ条をご紹介します。
外食をする際に活用して下さい。
そもそも糖尿病とは?
糖尿病は生活習慣病のひとつです。「すい臓」という臓器で作られる「インスリン」というホルモンが作用不足を起こすことで、慢性的に血糖値が高くなる状態(高血糖)の事をいいます。もっと簡単に言えば、慢性的に高血糖状態が続いてしまう病気です。
インスリンは血中のブドウ糖を筋肉や脂肪細胞に運ぶ役目を持っています。そのインスリンが作用不足を起こすと、血液中の糖分がそのままの状態になってしまいます。これが、長期間続いてしまうと腎臓障害や目の網膜症、神経障害などに繋がってしまいます。これらの病気は「糖尿病の3大合併症」と言われます。
糖尿病は食事に含まれる「糖質」やカロリーが関わってくるので、食事の改善が何より重要です。糖尿病になっているのに間違った食事を摂り続けた場合、糖尿病は重症化してしまいます。
糖尿病の人が外食で気をつけなければいけない4カ条
糖尿病の人が外食をする場合は、「何を食べるべきか、選択眼を養う」事が何より重要です。
外食は、家での食事に比べ、油や砂糖、塩分などの量が多くなっています。さらにカロリーが高いのも特徴です。飲食店は、うまい物を提供してなんぼですから、調味料や油を沢山使うわけです。
したがって、外食をする場合は以下で紹介する4カ条を守るようにして下さい。また、この4カ条は糖尿病の人だけでなく、健康な人の外食選びにもお役に立てるはずです。
その1.「中華・洋食・和食」迷ったら和食を選ぶ
外食に行くと、選択肢によく上がるのが上記の3つではないでしょうか。この中であれば、できるだけ和食を選択してください。
中華は使われる調理油の量が多いです。さらに洋食もバターや生クリームなどが多く使われるので、カロリーが過剰になりがちです。
一方で、中華や洋食に比べると、和食はカロリーを比較的抑える事が出来ます。ただ、醤油などの塩分量が多くなりがちなので、余分にかけないようにしましょう。
その2.単品ものではなく、「定食」を選ぼう
カレーライス、牛丼、親子丼、ラーメンなどの単品メニューには注意しましょう。使われている食材数が少なく、調味料が多いのが特徴なので栄養バランスが偏っています。
したがって、選択すべきなのは「定食」や「セットメニュー」です。品数が多くなることで、栄養バランスが良くなります。
ただ、どうしても単品メニューを食べたい場合がありますよね。その場合は、ラーメンを野菜ラーメンにするなど、「具が多くなるもの」を選んで下さい。また、サラダ、おひたしなどを追加するのも良いでしょう。
その3.揚げ物は避けよう
外食メニューで避けた方が良いのが「揚げ物」です。
揚げ物は比較的低コストで、美味しくできてしまうので、飲食店が良く採用するメニューです。しかし、カロリーが高くなりがちなので、天ぷらやカラアゲ、トンカツなどは出来るだけ避けた方が良いです。
どうしても食べる時は、衣を半分はがすなどの工夫が必要です。
その4.「食べ残す」ことも必要
食べ物を残す事はもったいない事です。しかし、糖尿病の場合はカロリー制限がありますので、食べ残す事も必要になってきます。
日常食べている、自分の適性エネルギー量を基準にして調整して下さい。「今日は食べ過ぎているな」と感じたら食べ残すようにしましょう。
また、量の調整がきく店ならば「ご飯を半分にして」などと頼むと良いですね。
まとめ
人との付き合いもあるので、どうしても外食をせざるを得ない場合もあるでしょう。しかし糖尿病は食事が非常に重要になってくるので、今回紹介した4カ条を参考にして下さい。