アスタキサンチンの多い食べ物

2019年、6月に開催された第19回抗加齢医学会において、アスタキサンチンという成分にアスリートの疲労回復効果が期待できることが発表されました。

今回はその内容からアスタキサンチンの疲労回復効果についてまとめます。

また最後にはアスタキサンチンが多く含まれるおススメの食べ物についてもご紹介しています。


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アスタキサンチンとは

アスタキサンチンの多い食べ物
アスタキサンチンはカニやエビといった甲殻類に含まれる色素の成分。成分の分類でいうと、カロテノイドの一種です。※トマトで注目されるリコピンや、ニンジンのβカロテンなどもカロテノイドです。

また、アスタキサンチンは甲殻類だけでなく魚のサケにも含まれます。これはサケがエサとしてエビやオキアミといったアスタキサンチンを含む生物をエサとするからです。(サケの身はオレンジ色ですよね?あれはアスタキサンチンによるものです)

健康作用としては、抗酸化作用抗炎症作用があると言われます。

私自身は上記の作用から、『老化防止』や『視力の健康維持に役立つ』というイメージがありますが、調べてみるとそれらを訴求したサプリメントが多々存在しており、機能性表示食品の届け出もいくつか存在していました。

ちなみに、2019年の時点での機能性表示届け出には以下のようなものがあります。

  • 目の機能をサポート
  • 肌のうるおい
  • 疲労感を軽減、目の機能をサポート
  • 肌のうるおい:抗酸化作用
  • 睡眠の質の向上

つまり、これらの効果に関しては一定のエビデンス(科学的根拠)が存在していると言えるでしょう。(ただし、サプリメントの役割は健康維持であり、病気を改善する効果は期待できない点にご注意を)

※OEMの知り合いに確認したところ、サプリメントに使われているアスタキサンチンの原料はヘマトコッカス藻というものが大半だそうです。

アスリートの疲労を軽減する効果が発表

で、今回日本高齢化医学会で東海大学の菊地恵観子氏によって発表されたのが『アスリートの疲労回復効果』についてです。

機能性表示の届け出にあるように、アスタキサンチンは疲労を軽減したり、持久力を向上する効果が期待できるとされています。

ただ、この研究は今回の研究対象が日本人のアスリート(東海大学陸上部)なので、筋トレを趣味としている自分としては興味深いです。(アスリートレベルでやっている訳ではありませんが)

アスタキサンチンを摂取すると疲労が改善

では、研究の内容を簡単にまとめます。

対象:東海大学陸上部の中長距離ランナーの男性30名。

アスタキサンチン摂取量:6mgを1日に2回摂取

期間:8週間

アスタキサンチン摂取グループとプラセボ(偽物を摂取)グループに分けて評価。

定期的な血液検査、尿検査、身体測定、睡眠記録、問診による疲労感の評価で試験を行った。

結果的に、「疲労の回復速度」や「筋肉痛のひどさ」、「カラダが重く感じる」等の項目で改善傾向が見られたとしています。

アスタキサンチンは通常の食品で摂れる?

今回のエビデンスで見れば、アスタキサンチンの摂取が疲労改善に役立つ可能性が示唆されています。

で、同時に疑問に思ったのが『アスタキサンチンが多く含まれている一般の食品はなんだろう?』です。

サプリメントで摂れるのは当たり前の話ですが、個人的には、できるだけ自然の食品から摂りたいと思っています。その他の栄養素も摂れるし、特定栄養素の摂りすぎのリスクが減るからです。

という訳で、調べてみたところ、一番おススメなのが『紅鮭』という結論に至りました。

紅鮭に含まれるアスタキサンチンは100g中で3mg程度です。※北海道大学名誉教授 羽田野六男氏のデータ

東海大のエビデンスは1日に12mg摂取していますが、通常食品で摂る量から言えば十分でしょう。なにより紅鮭には筋肉の材料である良質なタンパク質や、オメガ3といった良質な脂質も摂れちゃいます。

やっぱり一日ひと切れは魚食べるといいですね。食事のバランスをとる面からみても良いです。

まとめ

今回はアスタキサンチンに関する東海大学の研究を簡単にまとめてみました。

疲労回復に関しては他の論文にもあるように一定の効果は期待できるかもしれませんね。

ただし、健康の基本は食事のバランスが柱ですから、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く食べれるようにまずは意識していきましょう!


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