食品のパッケージに『遺伝子組み換えでない』と表示されているのを見たことがないだろうか。

この『遺伝子組み換えでない』という表示は、使われている原材料が遺伝子組み換え食品かどうかを表しています。

たとえば、豆乳であれば原材料表示に『大豆(遺伝子組み換えでない)』という表示がされている事が多いです。

実は2018年に、消費者庁は、この遺伝子組み換え食品の表示を厳格化させる方針が固められました。

『遺伝子組み換えでない』と表示されていても、遺伝子組み換え食品が含まれている可能性

例えば、あなたが豆乳を買う際、パッケージに『大豆(遺伝子組み換えでない)』と記載されていたらどう思うでしょうか。

当たり前ですが、「この商品には遺伝子組み換え食品が使われていないんだ!」と思うでしょう。

しかし、2018年1月現在の制度ではこの表示があっても、遺伝子組み換え食品が全く使われてないとは言い切れません。

実は、この『遺伝子組み換えでない』という表示ですが、遺伝子組み換え食品の混入率が『5%以下』であれば『遺伝子組み換えでない』と表示してOKなのです。

つまり『遺伝子組み換えでない』と表示されているにも関わらず、実際には5%以下で遺伝子組み換え食品が含まれている可能性が存在するということです。

遺伝子組み換え食品の安全性については現在でも論争がありますが、それはさておき、この表示の仕方だと多くの消費者が『遺伝子組み換え食品の混入率はゼロ』と誤って認識してしまうわけです。

『遺伝子組み換えでない』表示の厳格化へ

これまで消費者団体は遺伝子組み換え食品の表示に関する要件の是正を求めていましたが、2018年1月31日、消費者庁の有識者会議で『遺伝子組み換えでない』の表示の要件を厳格化させる方針を固めました。

これによって今後、遺伝子組み換えの原料の混入率が限りなくゼロでなければ『遺伝子組換えでない』という表示ができなくなります。

この新しい基準がいつから適用されるかはまだ未定ですが、近い将来、これまでは『遺伝子組み換えでない』と表示されていた商品から、いつの間にか記載が消えているなんてこともありえそうです。