管理栄養士のタイゾーです。
以前、下記の記事で餅を喉に詰まらせた場合の対処法をご紹介しました。
もし、餅が喉に詰まるような事があれば上記記事内容を実践して頂きたいです。しかし、そもそも詰まらないように予防する事が何より大切です。そこで今回は餅を喉に詰まらせないようにする為の「予防法」をご紹介していきます。高齢者や小さなお子さんがいる家では絶対に実践して頂きたい内容です。
なぜ餅は詰まりやすいのか
毎年、正月を中心に、餅を喉に詰まらせて病院へ搬送される方がいらっしゃいます。
なぜ餅はつまりやすいのかといえば、一番の理由は餅の「弾力」にあります。
餅ってなかなか歯で噛み切れず、ネバネバとした弾力がありますよね?あの弾力は、餅の「アミロペクチン」というデンプン構造にあります。このアミロペクチンは「もち米」に多く含まれており、デンプンが複雑な構造をしている分、弾力を生みます。
弾力や粘りが強く、噛み切れない餅は「丸飲み」する事が多くなるため、喉に詰まりやすいのです。
つまり、餅を喉に詰まらせない為には、この「ネバネバ弾力」を攻略する必要があるわけですね。
餅は高齢者や子供が詰まりやすい
【高齢者必読】餅が喉につまった時の5つの対処法でも解説していますが、餅を詰まらせやすいのは高齢者や小さなお子さんです。
特に高齢者は「噛む力」や「飲み込む力」、「唾液の分泌量」などが弱いために餅が詰まりやすくなっています。実際に餅を詰まらせて病院に搬送される方の大部分は高齢者です。
餅を詰まらせないように食べる4つの方法
ここから、餅を詰まらせないようにする食べ方を紹介していきます。ご家庭に高齢者や小さなお子さんがいる方は是非参考にして下さい。
餅は細かくちぎってから食べる
まず、餅が大きい状態で口の中に入れないようにしたいです。たとえ丸飲みしてしまっても飲み込めるくらいの「ひと口大」にちぎるようにしましょう。高齢者や小さいお子さんがいる家庭では「小さすぎないかな?」と思うくらいで丁度いいです。
飲み物は必ず用意する!
餅を食べる時には飲み物を必ず用意して下さい。水、お茶何でも結構です。
飲み物を一緒に飲むことで、餅の喉通しが格段に良くなります。特に高齢者は唾液の量が減少するので、もともと餅が喉に通りにくい環境にあります。したがって餅を食べる時には必ず飲み物を用意するようにしましょう。
よく噛むようにする
最初に紹介したように餅はネバネバ弾力があるため噛みにくく、丸飲みしてしまいがちです。したがって餅を食べる時には「噛む」という事をいつもより意識しなくてはいけません。高齢者や小さなお子さんがいる方は、しっかりと噛んでいるかをチェックするようにして下さい。
餅が詰まりにくい調理法で食べる
餅レシピはたくさんありますが、詰まるのが怖い方は詰まりにくいレシピで作るようにしましょう。
一番おススメなのは「ぞう煮」です。ぞう煮は汁を一緒に飲めるため、それだけで詰まるのを防ぐ事ができます。また、野菜などの他の具も一緒に食べる事ができるため、餅の食べ過ぎを防ぐこともできます。ぞう煮の他にも「みぞれ餅」も比較的喉通しが良いのでおススメです。作る際には大根おろしをたっぷりと使うようにして下さい。
気をつけて欲しいのは「きな粉餅」です。きな粉は水分量が少なく、口の中の唾液を奪って喉通しを悪くするレシピです。したがって、きな粉餅を食べる際は、必ずお茶などの飲みものを一緒にとるようにして下さい。
まとめ
今回は喉につまりやすい「餅」をテーマにご紹介しましたが、喉につまりやすいのは餅だけではありません。
あめ玉、こんにゃく、肉なども喉つまりしやすい食べ物です。あめをしっかり噛むのは難しいかもしれませんが、こんにゃくや肉については餅同様、小さく切ったり、よく噛んで食べるようにして下さい。
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