認知症を予防する脳育法とは

管理栄養士のタイゾーです。

今回は認知症を予防する「脳育法」についてご紹介いたします。

日本人における認知症の割合は、2025年には730万人になると言われています。現在では予備軍を含めて約4人に1人が認知症と言われています。

認知症にならないか不安を感じている方もいると思いますが、認知症は予防する事が可能です。今回はそんな認知症を予防するおススメ「脳育法」をご紹介します。

認知症は急になるわけではない

認知症は20年~30年ほどかけて認知症になっていきます。したがって若い時期から認知症を予防する事が大切になってきます。

アルツハイマー型認知症は突然なるわけではなく、徐々に脳機能が衰えてMCIという認知症の初期段階に入ってから発症します。海馬にアミロイドβタンパクが蓄積する。このアミロイドβタンパクが一定量を超えた時に認知症が発症します。

したがって、若い時期から認知症を予防する方法を実践していかねばなりません。

認知症を予防する脳育とは

「脳育」とは、名前の通り脳を育てるという意味です。これまでは、人間の脳細胞は年齢とともに減少していくだけと思われていました。しかし近年では減少した脳細胞を回復できる事がわかっています。その脳細胞の回復に役立つのが「脳育」です。

認知症は脳の機能低下から起きる病気なので、脳を育て活性化しておくことが大切です。

つまり、脳育法とは脳を働かせ活性化する方法という認識でOKです。

脳育法①かるた

脳の活性化にポイントとなるのが「プチパニック」です。仕事で小さなミスをしてパニックを起こしたことがありませんか?このような小さな問題が発生した時に起こるのがプチパニックです。

ストレスはかかるでしょうが、脳の為には良いことです。プチパニックを解決しようと、脳をフル回転させます。これが脳の活性につながって認知症予防に非常に効果的。

そのプチパニックを起こさせるおススメの方法が「かるた」。かるたは記憶機能や認知機能、判断機能などを総動員して行うゲームなので、脳育法としておススメです。

脳育法②外でウォーキングをする

ポイントは外でのウォーキングです。ルームランナーなどで家の中で歩くよりも外を歩いた方が効果的。外の道はデコボコになっているため、バランスをとる為に脳が働き活性化します。

脳育法③五感を刺激する

五感を刺激させる事が脳の活性化に繋がります。
特に認知症は嗅覚(きゅうかく)から症状が現れることがあるので、嗅覚(きゅうかく)を刺激するのが効果的です。アロマやお香などは嗅覚を刺激してくれるからおススメです。

また、料理は視覚、嗅覚、味覚など様々な五感を使う事です。時には彩りの良い美味しい料理を食べに行ったりするのも良いでしょう。

脳育法④手書きで字や絵をかく

手で何かを書くことによって脳が刺激されます。最近では、スマホやパソコンなどの普及によって「ペンで字を書く」という行動が減少しているように思います。便利ではありますが、認知症予防のためには紙にペンで字を書くようにしましょう。また、趣味で絵を描いたりするのは認知症予防になって非常に良い事です。

脳育法⑤インナーマッスルを鍛える

近年注目度が高まるインナーマッスルですが、脳の活動を活発化する事も分かっています。

インナーマッスルとは「体幹」の事。つまり体幹トレーニングを行う事で認知症を予防できる可能性があります。

脳育の為に役立つ食べ物

ここで、管理栄養士がオススメする脳育をサポートしてくれる食べものを合わせてご紹介します。

青魚

サバやイワシ、サンマなどに含まれるオメガ3脂肪酸は、脳の血液の流れを良くして認知症予防に効果的な成分です。さらに、オメガ3は体内でEPA、DHAといった脳を活性する栄養素にかわります。

カツオ節

先に紹介したDHAは脳を活性化し、認知症を予防する栄養素です。このDHAはカツオ節に多くふくまれています。生のカツオにも含まれていますが、カツオ節に加工される過程でDHA量がアップするので、カツオ節として摂取するのがおススメです。

たまご

卵に含まれる「リン脂質」という栄養成分に注目。

リン脂質は脳に多く存在する成分です。近年ではリン脂質の中でも「プラズマローゲン」という成分が認知症の予防・改善に役立つ事が分かっています。脳育をサポートしてくれる成分です。

認知症になりやすい生活習慣

認知症を予防する内容ばかりをご紹介しましたが、ここから認知症のリスクを上げてしまう生活習慣を以下に紹介します。

・睡眠不足
・運動不足
・喫煙習慣

・過度の飲酒
・野菜を食べない
・虫歯や歯周病がある
・高血圧
・糖尿病
・一人暮らし
・ストレスが多い

アミロイドβタンパクは寝ている間に分解されるため、睡眠不足は認知症の大敵です。

糖尿病は第三の認知症と呼ばれるほど認知症リスクを上げてしまいます。

一人暮らしはコミュニケーションの減少につながり、脳を使う事が少なくなるので脳が老化しやすくなります。

まとめ

今回は認知症を予防する脳育法をご紹介しました。認知症を予防するためには、脳が衰えないような習慣が必要です。毎日行って認知症予防にお役立て下さい。
また、物忘れが多くなった=認知症確定というわけではありません。認知症は早めに分かる事が大切ですので、病院の物忘れ外来などを活用するようにして下さい。


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