クルミが腸内環境を改善する
クルミは良質な脂質類を豊富に含んでおり、食事に取り入れることで私たちの健康をサポートしてくれる優秀な食品です。

クルミに含まれる脂肪酸には『オメガ3(n-3系)』と呼ばれる不飽和脂肪酸が多いのが特徴で、心筋梗塞や脳梗塞などの突然死につながる動脈硬化を予防する効果があるとされます。

また糖質の量も少ないので、ダイエット中のおやつとしても利用している人もいます。(実際に私もよく食べます)

そんなクルミには動脈硬化予防だけでなく、腸内環境の改善にも良いという研究報告があるのをご存知でしょうか?

腸内環境の改善はお通じを良くするだけでなく、免疫力にも関わるなど、注目度は高まっています。

腸内環境を良くするために、ヨーグルトや納豆等にスポットが当たりがちですが、クルミも腸内環境に良いという研究報告があるのです。


スポンサーリンク




クルミが腸内環境の改善に役立つ可能性

2018年5月、アメリカのイリノイ大学らの研究によって、クルミが人間の腸内環境を良くする可能性が報告されました。1)

クルミが腸内環境に与える影響は、これまで動物実験レベルでは研究報告があるものの、人間に対しては調査が行われていませんでした。

同大学の研究では人間に対して、クルミの効果について研究しています。

この研究では、健康な成人(男女)18人を対象に、『クルミを食べないグループ』と『クルミを1日42g食べる』グループに分けて3週間調査を行い、調査を開始する時と終了後に対象者の糞便の中に含まれる微生物や胆汁酸、代謝マーカー等を調査しました。

結果、クルミを1日42g摂取した人達はフィーカリバクテリウム、ロゼブリア、クロストリジウム等の、腸内環境を良くするために働く可能性のある3つの腸内細菌が49~160%増加していました。

また、腸内細菌だけでなく血液中のLDLコレステロールも低下した事が確認されています。

ちなみに、フィーカリバクテリウムやクロストリジウムなどの腸内細菌は消化管に多く存在しており、カラダに良い働きをする酪酸を作ってくれる菌です。

酪酸は短鎖脂肪酸と呼ばれる脂肪酸の一種で、腸を弱酸性にすることで悪玉菌が増えにくい環境を作ってくれます。

 

つまり一般の方向けにまとめると、クルミを摂取することで

・善玉の腸内細菌が増加する

・LDLコレステロール値が低下する

という2つの可能性が報告されたという事です。

研究者のハンナ・ホルシャー准教授は、クルミを食べることが腸の健康に役立つ酪酸を作る菌を増やすことがわかった。この作用は健康の影響の一部に役立つ。としています。

カロリーオーバーには注意して

クルミは健康のためにおススメできる食材ですが、個人的にカロリーオーバーにならないように注意して欲しいです。

クルミは脂質の含有量が多いので、カロリーが高く、食べすぎでカロリーオーバーになりやすいのです。(糖質・タンパク質が1g=4kcalに対し、脂質は1g=9kcalとカロリーは倍以上)

良質が脂質が多いといっても、カロリーオーバーは肥満につながりかねませんから食べすぎには注意してください。

イリノイ大学らの研究では1日42gの摂取でしたが、一般的には1日に10~20g程度が良いと思います。

また、脂質異常症など持病がある方は主治医や管理栄養士に相談するようにして下さい。

参考文献

1)The Journal of Nutrition, Volume 148, Issue 6, 1 June 2018, Pages 861–867 Walnut Consumption Alters the Gastrointestinal Microbiota, Microbially Derived Secondary Bile Acids, and Health Markers in Healthy Adults: A Randomized Controlled Trial


スポンサーリンク