「野菜ジュースって飲んでも意味ない?」
「野菜ジュースは野菜を食べる代わりになるの?」
このページはそんな疑問を持つ人に向けて管理栄養士が作成しています。
健康のために市販の野菜ジュースを毎日飲んでいるという人はいると思います。
しかし、「市販の野菜ジュースを飲んでるから、野菜は食べなくていいや」なんて思っている方も中にはいるかもしれません。
そこで今回は野菜をたべることと、野菜ジュースを飲むことについて紹介していきます。
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野菜を食べる代わりには到底ならない
結論からいうと、残念ながら市販の野菜ジュースを飲むことは野菜を食べる代わりにはなりません。
なぜなら、市販の野菜ジュースでは食物繊維をはじめとする栄養素を野菜ほど十分に摂取できないからです。
まず市販の野菜ジュースは原料である野菜や果実からエキスを絞って作っており、残った食物繊維が多く含まれる部分は使用していません。(製品にもよりますが)
また、加熱処理を行う場合が多いので生の野菜と比べると栄養素が失活してしまいます。
これらの点を考えると、市販の野菜ジュースの摂取が野菜を食べる代わりにはならないという事になります。
野菜ジュースは意味ないのか?
ここまでの内容を読んだ方の中には「なんだ、意味ないのね」と思った方もいるかもしれません。
じゃあ野菜ジュースは意味がないのかと言えば、意味はあります。
先に紹介したように、特に食物繊維に関して十分な量を摂取することはできませんが、ビタミンやミネラルなどを手軽に補給できるという面ではメリットがあります。
ビタミンやミネラルというのは、栄養学上『微量栄養素』と呼ばれる栄養素。
微量栄養素というと「あんまり必要ないのか」と思われがちですが、私達のカラダに必要な栄養素であることは間違いありません。
ビタミンやミネラルはエネルギーになる炭水化物や、カラダを構成するタンパク質に比べれば必要量は少ないものの、カラダの調整役を担ってくれているため、毎日摂取すべき栄養素です。
たとえば、ビタミンB郡は糖質やタンパク質、脂質といった三大栄養素をカラダの中で利用するための代謝サポートをしてくれる働きがありますし、多くの人が知っているであろうビタミンCは、がんなどの原因となる活性酸素の発生を抑える働きをしてくれます。
したがってビタミン・ミネラルを補給するという点では、意味があると言えます。
しかし野菜を食べるのと同等の効果は期待できないので、忙しくてバランスの良い食事が摂れない時などに利用するようにしましょう。
野菜ジュースは自分で作れば◎
健康に野菜ジュースを取り入れたいのであれば、自分で作ることをおススメします。
野菜や果実を組み合わせ、ミキサーにかけて飲めば野菜を食べる事に近い効果を得ることができます。
野菜は好みのものを使ってもらえば良いですが、注意したいのはそのまま飲むことです。
ジューサーなどで汁とカスを分離して作れるものがありますが、このカスに食物繊維が多く含まれているため捨ててしまってはもったいないです。
また、野菜ジュースを作る場合は作りたてをすぐに飲むようにしてください。
野菜ジュースを自作した経験がある人ならわかるでしょうが、自分で作る野菜ジュースはミキサーをかけてからすぐに酸化してしまいます。
酸化してしまうと、苦みや渋みがでて飲みにくくなりますので、作ったら時間を空けずにすぐに飲むことをおススメします。
おススメ野菜ジュースの作り方
ここで私が日頃作っている野菜ジュースのレシピをご紹介しておきます。材料はシンプルですが、栄養価的にもおススメできるものです。
※2人分
材料:小松菜(一束)、トマトジュース(200ml)、牛乳(200ml)
作り方は、これらの材料をミキサーにかけるだけです。小松菜は細かくカットしてミキサーの一番下にくるように入れると良いです。
小松菜は野菜の中でも栄養価に優れていますし、トマトジュースに関しては市販品であっても抗酸化作用のあるリコピンの含有量が多くなっています。
私の場合はカルシウムを摂取する目的で牛乳を取り入れていますが、乳糖不耐症や牛乳が苦手な方は水に変えてもOKです。その場合、味が気になる場合は塩を少しプラスしてみてください。飲みやすくなるはずです。
関連ページ:小松菜が免疫力を上げる理由。小松菜に含まれるイソチオシアネートとは
関連ページ:糖尿病にトマトジュースが良い理由。リコピンは血糖値を下げる成分?!
まとめ
このページで紹介したように、市販の野菜ジュースは野菜を食べる事には及びません。
しかし、野菜ジュースは気軽に栄養素を補給することができるため、忙しくて食事のバランスが崩れる人には便利な食品といえるでしょう。
したがって野菜を食べることと、市販の野菜ジュースを飲む事は「全くの別」と考えて、野菜ジュースは忙しい時のサポート役ととらえる方が良いと思います。
サポート役という点では、サプリメントに似た位置づけかもしれませんね。くれぐれも健康のためには、ご飯などの主食、卵、魚、肉などの主菜、野菜や果物などの副菜をバランス良く食べるよう心掛けましょう!
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