管理栄養士のタイゾーです。
加齢と共に増加する脳卒中。脳は私達のカラダ全身をコントロールする大切な司令塔です。
その脳で血管障害が起きると死につながる可能性もあります。そんな脳卒中を予防するためにおススメなのが「チョコレート」です。
このページではチョコレートが脳卒中予防に有効な理由を解説していきます。脳梗塞や脳出血、くも膜下出血等の脳卒中を予防したい方は是非参考にして下さい。
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脳卒中とは
そもそも「脳卒中」という言葉は医学用語ではなく、正式名称は「脳血管障害」という名前です。しかしこのページでは一般の認知度が高い「脳卒中」という名称で話をススメていきます。
脳卒中は脳血管障害という名前の通り、「脳の血管になんらかの異常が発生することで急に引き起こされる病気」です。脳卒中は中国からもともと伝わってきた言葉で、脳卒中の「卒」という字は「卒倒」つまりは突然倒れる事を意味し、「中」は中毒を意味します。
脳卒中の中でも代表的な脳の病気が「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3つです。いずれも脳の血管障害から起こります。
脳の血管異常から起こる
脳には大量の「血管」が張り巡らされています。この血管を流れているのが「血液」。血液の中には酸素や栄養(ブドウ糖)などが含まれており、これらが血管を通して脳の細胞に運ばれることで、脳細胞が活発に働き、私たちの健康を維持しています。
何らかの形で血管がつまったり、破れたりしてしまうと脳細胞に栄養と酸素が行き渡らなくなって脳細胞が栄養不足を起こし、次々と死んでしまいます。脳は毎分毎秒、大量の栄養と酸素を使って保たれている為、それらが遮断されてしまうと急激に脳機能に障害が起こります。これが脳卒中の突然の症状として現れるのです。
動脈硬化などから「栓子」というものが流れてきて、脳の血管で詰まる事を「脳梗塞」といいます。また加齢や高血圧によって血管に風船のようなコブができ、それが脳内で破裂してしまうのが「脳出血」です。さらに脳の表面でコブが破裂し、くも膜と軟膜の間で出血が起こるものを「くも膜下出血」といいます。
チョコレートが脳卒中を予防する理由
脳卒中を予防する為には、運動やバランスの良い食事習慣を送る事が大前提です。ただその食習慣の中で、脳卒中予防が期待できる食べ物があります。
それが「チョコレート」です。なぜチョコレートが脳卒中予防に役立つのか次に解説していきます。
カカオポリフェノールが脳卒中を予防
チョコレートが脳卒中予防に役立つ理由のひとつが「カカオポリフェノール」という成分にあります。
カカオポリフェノールとはチョコレートの原料である「カカオ豆」に含まれる「苦み成分」のことで、名前の通りポリフェノールの一種です。
脳卒中の原因となる高血圧を予防
カカオポリフェノールには血圧を下げる作用があるため、高血圧を防ぐことで脳卒中予防に効果があると考えられています。
脳卒中の原因になる大きな要因の一つが「高血圧」。血圧が高い状態が続くことで血管にダメージが蓄積し、脳卒中を起こしやすくなると考えられています。
愛知学院大学の大澤俊彦教授(農学博士)の研究によれば、カカオポリフェノールを摂取する事で、一酸化窒素(NO)という物質が血管内で多く出来る事が分かっています。
この一酸化窒素には血管を拡張させる作用があるため、血管内に一酸化窒素が増える事によって血圧を下げることができるということです。したがってカカオポリフェノールの摂取は高血圧を防げる効果が期待できます。
高血圧が予防できれば、結果的に脳卒中予防にもつながっていきます。
カカオポリフェノールと高血圧の関係は下記ページでも詳しく解説しています。あわせて読む事をおススメします。
■チョコレートが高血圧に良い理由。チョコに含まれるカカオポリフェノールとは
高カカオチョコレートを食べるようにしよう
チョコレートは脳卒中予防が期待できる食べ物ですが、食べる際は是非「高カカオチョコレート」を選ぶようにして下さい。
高カカオチョコレートとはカカオ含有率の高いチョコレートの事です。脳卒中予防に効果的なチョコレートの成分は原料となるカカオに多く含まれているため、脳卒中予防には高カカオチョコレートが有効と考えられます。
カカオ70%以上のチョコレートを選ぶと良いでしょう。
脳卒中予防にチョコレートはどれくらい食べればいい?
脳卒中予防には1日に25gくらいが目安とされています。これは板チョコでいうと5カケラほどです。
チョコレートの健康効果は近年注目されていますが、もちろん摂り過ぎは禁物です。チョコレートは脂質成分も多く含んでいるため、摂り過ぎると肥満に繋がり逆に脳卒中リスクが上がってしまいます。したがってチョコレートは1日25gくらいを目安に食べるようにして下さい。
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