「血統値が高くて悩んでいる」そんな人は高野豆腐をメニューのひとつに選んではいかがでしょう?

近年の研究によって高野豆腐に含まれる成分が血糖値の悩みをサポートしてくれる可能性が示唆されています。このページで管理栄養士が詳しく解説していきます。

血糖値に高野豆腐が良い理由

血糖値を下げる高野豆腐レジスタントプロテイン
高野豆腐が血糖値対策に良い理由は、高野豆腐に含まれる『レジスタントプロテイン(レジスタントタンパク)』という成分にあります。レジスタントプロテインとは簡単にいうと『消化されにくいタンパク質』のことです。

旭松食品研究所から発表された内容によれば、レジスタントプロテインを含む高野豆腐を摂取することで血液中のHbA1cが低下する事がわかっています。

具体的には高野豆腐の含め煮を1日1枚、3か月に渡って継続的に食べたところ、HbA1cの低下が確認されています。

これは高野豆腐に含まれるレジスタントプロテインが新しい『胆汁酸』を作り出すのに使われるからと考えれています。胆汁酸は胆のうという場所で作られるもので、脂肪の吸収を助ける働きをしています。

しかしこの他にも、「食事を食べた」というシグナルを伝えて、エネルギー代謝を促進する働きがあるのです。

まとめると、レジスタントプロテインは新しい胆汁酸を作り出し、糖質をエネルギーとして燃焼する手助けをしてくれるということです。

参考:旭松食品株式会社 過去ニュースリリース(研究結果報告プレスリリース) http://pdf.irpocket.com/C2911/xAmX/Y6EB/TUop.pdf

豆腐よりも高野豆腐のがレジスタントプロテインの量が多い

「高野豆腐にレジスタントプロテインが多いなら、普通の豆腐にも含まれているのでは?」と疑問も持つ人もいるでしょうが、レジスタントプロテインは高野豆腐のが豊富で、通常の豆腐の1.5倍の量があるとされています。

血糖値が高いと糖尿病の原因に

血糖値が高い状態が続くとなぜいけないのか、それは糖尿病の原因になるからです。

そもそも、誰でも血糖値は高くなるのが当たり前です。これは食事で摂取した糖が血液に取り込まれ、血液中の糖の量が多くなるからです。

しかし、ずっとそのままという訳ではありません。増えた血糖も1~2時間をピークに減少していきます。これはすい臓から分泌される『インスリン』というホルモンの作用によるものです。

インスリンは、すい臓のランゲルハンス島にある『β細胞』というところで作られます。血糖値が上昇すると、このβ細胞が素早くシグナルをキャッチしてインスリンを分泌します。

分泌されたインスリンは、血液中を糖をエネルギーとして利用したり、脂肪として蓄えたり、タンパク質の合成をうながしたりと様々な働きをするのです。

糖がインスリンによって利用された場合、当然ながら血液中の糖は少なくなります。つまり、これが血糖値が下がるということです。

しかし、このインスリンの分泌量が少なかったり、分泌されていても働きが悪いと慢性的な高血糖の状態が続いてしまいます。これが糖尿病です。

過剰な糖質は肥満を招く

糖の過剰摂取は肥満の原因にもなります。

上記で紹介した通り、糖するとインスリンが働いてくれるわけですが、エネルギーとして利用しきれなかった分は中性脂肪としてカラダにたまっていくことになります。

よって糖質は摂りすぎれば肥満を招いてしまうという事です。

血糖値対策の食事のポイント

血糖値対策として高野豆腐をご紹介しましたが、高野豆腐を食べていれば血糖値の悩みが解消するという事はいいきれません。

基本的には日常的に規則正しい食生活をおくることが大前提です。

よって、ここからは血糖値対策に必要な食生活のポイントを紹介しておきます。

1日3食規則正しく食べる

体内リズム
まず、食事回数の話ですが、1日3食を守るようにしましょう

例えば、食事回数が1日2食だった場合、食事と食事の間の時間が長くなります。これは空腹時間が長くなり、カラダが飢餓状態になりやすくなります。

飢餓状態で食事をした場合、カラダが摂取した栄養をすぐ取り込もうとするため、血糖値が急上昇しやすくなるのです。

したがって、できるだけ食事回数は3回とるようにしましょう。

『ベジファースト』で食べる

糖尿病予防にベジファースト
食事の食べる順番にもコツがあり、野菜→ご飯の順で食べるようにしましょう。

野菜に含まれる食物繊維の働きによって、後から食べる糖質がゆっくりと吸収されるようになります。同じ食事内容を食べるにしても、順番を変えてあげるだけで効果は変わってくるのです。

GI値が低い食品を選ぼう

糖尿病に低GI値
次に食品選びのコツです。

血糖値に悩んでいる方におススメなのがGI値の低い食品を選ぶことです。

GI値とは、簡単にいえば血糖値の上がりやすさを数値化したものです。GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすくなります。

例えば、お米で精製方法によって血糖値の上がりやすさは違います。精白米と玄米のGI値を比較してみましょう。

・精白米 GI値84
・玄米  GI値58

上のようにGI値は玄米のが低いのです。よって精白米よりも玄米を選択した方が血糖値は上がりにくいという事です。

食品のGI値が気になる人は下記ページで一覧にしています。参考に活用してください。

>>食品のGI値一覧

糖質は過剰に摂取すると弊害はあるものの、私たちの健康に必要なものであることに変わりはありません。血糖値に悩んでいる人も糖質は必要ですから、低GI値のものを選ぶことをおススメします。

参考文献

旭松食品株式会社 過去ニュースリリース(研究結果報告プレスリリース) http://pdf.irpocket.com/C2911/xAmX/Y6EB/TUop.pdf

こうや豆腐普及委員会 ホームページ http://www.kouya-tofu.com/index.html