冬に高齢者が注意すること

寒さが厳しい冬の季節。

年齢を重ねるにつれ、寒さのカラダへの負担を感じている方も多いのではないでしょうか。

そんな冬は、実は高齢者の方々がおきやすいトラブルが多く発生しやすい季節でもあるのをご存じでしょうか?

実際、冬のトラブルで高齢の方が命を落としてしまう例も少なくありません。

そこで今回は、高齢者の命にもかかわる、多発する冬のトラブルと対処法についてご紹介します。

毎年、1~2月にかけて、死亡例も多くあるトラブルですので、ぜひご注意ください。


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高齢者が冬に起きやすいトラブル4選

高齢者に多くおこりがちな冬のトラブルには以下のようなものがあります。

  1. 低体温症
  2. 関節の痛み
  3. ヒートショック
  4. 感染症

上記は、1~2月のとくに寒い時期に起こりやすく、中には命を落とすものもあるので注意が必要です。

それぞれ、対処法も交えながら解説していきます!

①低体温症

高齢者の低体温症
低体温症とは、カラダの内側の体温(深部体温)が35度を下回ると起こりやすくなるものです。

体温が35度を下回ってしまうと、カラダが正常に機能しなくなり、下記の症状が起きます。

▼起きる症状▼

・意識障害・けいれん・呼吸停止・心臓機能の停止

▼対策▼

まずは、室温に気を配ることです。

低体温症は、徐々に進行してしまうため、「これくらいなら、我慢しよう」と思っているうちに低体温症になることも。

したがって、油断せずに暖房を使って室温をあたたかく保つようにしましょう。

また、血糖値に悩みがある方は、低血糖に注意してください。

血糖値が低い状態で、寒い屋外などにでると低体温症になりやすくなります。

朝食で、ごはんやパンなど、炭水化物をしっかり摂り、寒い屋外に出るようにつとめてください。

②関節の痛み

高齢者の関節痛
冬は寒さで血管が縮みやすくなるため、血流が悪くなって関節の痛みがでやすくなります。

関節の痛みが出てくると、動くのがツラくなり、活動量が減ってしまいます。

すると、筋肉量が減ったりして、血液の流れはさらに悪くなってしまう悪循環になってしまします。

▼対策▼

対策としては、毎日できるだけカラダを動かす習慣をつくることです。

ポイントは、「毎日コツコツと続けられることを行う」です。

最初から「1時間歩く」など高すぎる目標を設定すると、絶対に続きません。

・ラジオ体操を座りながらしてみる

・5分だけ家の周りを歩いてみる

など、目標を低くして毎日、カラダを動かしましょう。

③ヒートショック

高齢者のヒートショック
ヒートショックとは、「寒い場所から温かい場所に移動する」など、極端な温度の変化で、心臓に負担がかかって起きることをいいます。

とくに1~2月にかけて「風呂場」「脱衣所」で高齢者に起きることが多く、死亡例も多いので注意が必要です。

実際に、厚生労働省の令和3年度の人口動態統計によれば、風呂場での死者数は、4,750人と発表されており、交通事故者数2,150人と比べ、死者数が2倍になっています。

▼起きる症状▼

・意識がなくなる・脳梗塞・お風呂での溺水

▼対策▼

最も行って欲しいのが、「脱衣所を温かくすること」です。

ヒートショックが起きやすいのが、脱衣所とお風呂です。

この2か所の温度差を少なくすることでヒートショックの防止につながります。

昨今では、脱衣所にも使える小さめのヒーターなども売っています。

家電量販店などで店員さんに聞いてみましょう!

④感染症

高齢者と冬の感染症
冬は、低温、乾燥によってウイルスが生きのびやすく、飛散しやすいため、1年の中で最も感染症にかかりやすい時期です。

新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスにかからないためにも注意が必要です。

▼対策▼

感染症は、年齢問わずにかかってしまうものです。

そこで切なのが、免疫力と体力の両方を高めておくことです。

日頃から免疫力や体力が高く保っておくことで、たとえウイルスに感染しても重症化を防ぐことができます。

では、具体的に免疫力と体力を高めるために必要なことは、

・食事で栄養のバランスを心がける

・毎日コツコツと無理せずカラダを動かす

・睡眠をしっかりとる

の基本の3つです。

特に食事では、免疫力と体力のかなめとなる「タンパク質」をしっかり摂ることを心がけましょう。

タンパク質は、「肉」「魚」「たまご」「大豆製品」で摂ることができます。

タンパク質は意識しないと意外に摂れない栄養素です。

できれば毎食のメニューに必ず上記の食材を入れるようにしましょう!

まとめ

今回は、高齢者が冬に注意すべきトラブルと対策についてご紹介しました。

対策を簡単にまとめると、

・室温(とくに脱衣所)を温かく保つ
・食事をしっかり摂る(タンパク質をしっかり摂り、低血糖に気をつける)
・コツコツと毎日できる無理のない運動をする

です。

安易に考えがちなこともありますが、死につながる事例もあるため、くれぐれもご注意いただき、2023年を元気にすごしましょう!

参考

・政府広報オンライン 交通事故の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意!
・厚生労働省 入浴関連事故の実態把握及び予防策に関する研究


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