妊娠中から食事や栄養に気を遣っているママも多いと思いますが、出産後の授乳期の食事や栄養も大切です。妊娠中は胎盤を通してお腹の赤ちゃんに栄養が届いていましたが、出産後は母乳を通じてママと赤ちゃんはつながっているのです。ママの摂った栄養が母乳を通じてそのまま赤ちゃんに届きます。母乳育児を考えているママは赤ちゃんのためにも自分の食事や栄養バランスを考える必要がありますね。今回は母乳育児をしたいと考えているママのために、母乳のメリットや良い母乳を作る食事と栄養についてまとめてみました。
なぜ母乳育児が良いの?
赤ちゃんには母乳育児が一番良いと言われていますが、実際に赤ちゃんとママにとって、母乳で育てるとどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
赤ちゃんにとってのメリット
①母乳はミルクより消化しやすい
②母乳育児の子は病気にかかりにくい
③赤ちゃんのお腹にビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える。また大人になってからも病原性大腸炎などにかかりにくい
④アトピー性皮膚炎や喘息になりにくい
⑤母乳には中耳炎、下痢、細菌性髄膜炎、気道感染症、尿路感染症などの予防効果がある
⑥顎を発達させ、脳を刺激させる効果がある
⑦太りすぎを防ぐ
ママにとってのメリット
①子宮の収縮を促し、産後の回復が早くなる
②閉経前の子宮体がん、卵巣がん、乳がんになるリスクを減らせる
③マタニティーブルーを軽減できる
④母乳育児によってダイエット効果が期待できる
⑤コストがかからない
また授乳の際には赤ちゃんと密着するため、赤ちゃんとのスキンシップが深くなり、母子の愛情の絆が生まれ、赤ちゃんの欲求や変化を早く理解できるようになるともいわれています。
赤ちゃんにとって美味しい母乳を増やす方法
赤ちゃんが元気にすくすく成長するには、栄養満点の美味しい母乳が必要です。美味しい母乳とは色が白色でサラサラとした母乳です。この美味しい母乳を作るには、ママの食事が大きく関係します。ママの食事内容が大切なら、どんな食事を摂ればよいか、悩むかもしれませんが、基本的には和食中心のごく普通の食事で良いです。主食、主菜、副菜、汁物などに野菜や豆類などを多く取り入れ、バランスよく複数品目を食べるように意識すると良い母乳が作られます。
母乳育児で積極的に摂りたい栄養素
①鉄分
妊娠中から貧血には気を付けているママも多いと思いますが、出産後も気を付ける必要があります。それは、母乳は血液から作られているからです。授乳中は慢性な貧血になるママも多いようです。貧血になると体力低下にもつながるので、鉄分を摂るようにしましょう。
鉄分を多く含む食べ物
レバー、ひじき、あさり、ほうれん草、小松菜、プルーン、大豆 など
②葉酸
こちらも妊娠初期に多くの妊婦さんが意識して摂取されたことでしょう。葉酸は胎児の発達を促進することは有名ですが、出産後の子宮の早期回復、貧血予防にも効果的です。
葉酸を多く含む食べ物
レバー、枝豆、緑黄色野菜、果物 など
③カルシウム
カルシウムが骨を丈夫にする効果があることはご存じだと思いますが、授乳期はママの骨の中のカルシウムを失いやすい時期です。赤ちゃんの身体、またママ自身を守るためにもカルシウムは大切です。慣れない育児のイライラもカルシウムを摂ることで落ち着かせる効果もあるといわれています。
カルシウムを多く含む食べ物
牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚 など
母乳育児中の食べすぎに注意したいもの
美味しい母乳を増やすためには、高カロリーの食品、砂糖の多い食品には注意が必要です。
洋菓子やスナック菓子などの脂質を多く使用したものや、清涼飲料水などの砂糖を多く使用したものを食べすぎると、母乳が詰まる原因を作ったり、母乳の味を落とす原因にもなりやすいです。
また、インスタント食品、添加物の多い食品は控えるようにしましょう。
手軽なインスタント食品、コンビニなどのお弁当は便利ですが、野菜が少なく、油分や塩分が多いです。また添加物なども多く使用してあるので、食べすぎには気をつけましょう。
油分を多く使用する料理である、天ぷら、フライ、マヨネーズ、シチューやグラタンなどを続けて食べるのは良くありません。野菜を中心とした和食がおススメです。
まとめ
食事や栄養面に気をつかう母乳育児は、ときにはママのストレスになることもあります。良い母乳を作ろうとママは色んな努力をすると思いますが、あまり考えすぎると、ストレスの原因になり、かえって母乳の出を悪くすることもあります。ママが穏やかな気持ちでいると自然と良い母乳が作られるでしょう。いつもより少しだけ栄養バランスを意識をして、美味しく食事をしながら、母乳育児を楽しみましょう。