睡眠を十分にとることは、カラダや心の健康に重要です。
厚生労働省が作成した『健康づくりのための睡眠指針2014』の中でも、良質な睡眠が心身の健康に大切であるとしています。
この指針の中では、睡眠不足がうつ病や生活習慣病のリスクになることが紹介されています。
そして、今回アメリカのカリフォルニア大学の研究チームが睡眠不足がアルツハイマー型認知症を引き起こす可能性があることをJournal of Neuroscienceで発表しました。
超高齢化社会を迎えた現代日本で、認知症になることに不安を持つ人は多いと思うので内容をシェアしたいと思い記事にしました。
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睡眠不足だと認知症の原因物質の蓄積が多い
結論をいうと、この研究によって睡眠が十分にとれていないとアルツハイマー型の認知症になりやすくなる可能性が報告されました。
まず、アルツハイマー型認知症というのは、脳に異常なタンパク質がたまっていくことで発症すると考えられています。
この異常タンパク質というのが、アミロイドβやタウと言われるものですが、これらがたまっていくと正常な脳の神経細胞が死んでしまい、認知機能が低下すると言われています。
ようは、加齢などによって脳に余計なものがたまることで認知症につながるということです。
で、この研究では、95人の高齢者を対象に脳の異常タンパク質の量を測定し、睡眠の質との関連性を調べています。
その結果、50~60歳代で睡眠不足を訴えている人と、睡眠がとれているとしている人では、睡眠不足を訴えている人の方が異常タンパク質の蓄積が多かったとしています。
この結果から睡眠不足を治療することによって、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせるのに役立つ可能性があるとしています。
睡眠の質を高める方法
では最後に睡眠の質を高める方法について、簡単にポイントだけ紹介しておきます。(『健康づくりのための睡眠指針2014』により作成)
- 睡眠時間は6時間以上、8時間未満を目標にする
- 寝酒は睡眠の質を悪くするので控える
- 就寝前のコーヒー、緑茶、紅茶、ココアなどカフェインを多く含む食品を控える
- 部屋の照明を暗くする、快適な室温に保つ、寝る直前にスマホを使わないなど環境に配慮する
以上は、自分で出来る睡眠の質を高める方法ですが、これを実践しても睡眠不足を日頃感じるようであれば病院を受診することをおススメします。
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