ピーナッツの効果

ピーナッツの効果

ピーナッツはニキビ、鼻血になるなど悪いイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし近年、ピーナッツの健康効果が着目されており、アメリカ・ハーバード大学は30年間にわたって12万人の食生活を調べた結果、ピーナッツが私達の血管を健康にして死亡率を下げてくれる食品であることを突き止めました。

今回は知られざるピーナッツのちからをご紹介します。

ハーバード大学がピーナッツの健康効果を発表

アメリカのハーバード大学によれば心臓病、糖尿病、腎像病などによる死亡率が2割減少する事を突き止めました。ハーバード大学は12万人を対象にピーナッツを毎日食べる人と食べない人を30年に渡り追跡調査したところ、毎日ピーナッツを食べる人は食べたない人に比べて、死亡率が2割減少する事ことを発表しました。これまでピーナッツは体に良くないという風潮がありましたが、それが覆ったことになります。

ピーナッツとは

ピーナッツは別名を「落花生」といいます。正式には殻つきのものを「落花生」、渋皮をむいたツルツルの中身をピーナッツといいます。

マメ科の植物で、脂質を多く含むのが特徴です。日本では明治時代に栽培が開始され始めました。

落花生は土の中で実をつけます。花が落ちたあと受精した子房の元が地面に向かって伸びて、地面に潜り込むことから「落花生」という名がついたと言われています。その後子房は、子房柄(しぼうへい)として土中3~5cmの所で水平に伸び、サヤを作って豆ができます。ひとつの苗から30本以上の子房柄が生えて地中に埋まって実をつけていきます。

ピーナッツは土の中で出来ることで、地中のミネラルが実の中に浸透してデンプンを脂質に変換していきます。

次にそんなピーナッツの成分を見ていきましょう。


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ピーナッツの成分

ピーナッツの成分の特徴は大部分が「脂質」であることです。下記にピーナッツの成分を記載しておきます。

ピーナッツ100gあたり
カロリー:585kcal
タンパク質:26.5g
脂質:49.4g
炭水化物:19.6g
カルシウム:50mg
鉄:1.7mg
ビタミンB1:0.23mg
ビタミンB2:0.1mg
ビタミンE:10.6mg
飽和脂肪酸:8.95g
オレイン酸:24.44g
多価不飽和脂肪酸:14.75g
食物繊維総量:7.2g

ピーナッツ成分の主役は「脂質」です。脂質といっても、オレイン酸や多価不飽和脂肪酸、パルミチン酸といった「良質な脂質」を多く含んでいます。またタンパク質も含んでおり、糖質は少な目ですね。次にこれら成分からピーナッツを摂ることでの健康効果をご紹介します。

ピーナッツは血管を強くしなやかにする

先に紹介したパルミチン酸、オレイン酸 多価不飽和脂肪酸は血管を強くしなやかにする作用があります。それぞれが血管を作り、血液の流れを良くする作用があるため血管に不安のある方には良い食材と言えます。

ピーナッツはコレステロールを下げる

注目したいのはピーナッツの脂質成分である「不飽和脂肪酸」。不飽和脂肪さんとは脂質のことですが、ただのアブラではありません。一般的に脂質というと悪く思われがちですが、ピーナッツの脂質は「良質な脂質」で健康効果が高いアブラなのです。特に不飽和脂肪酸は栄養学上、「必須脂肪酸」とも呼ばれ、私達が食べなければいけない栄養素に位置づけられています。

ピーナッツの不飽和脂肪酸には「悪玉コレステロール」別名「LDL」を減らしてくれる効果を持ちます。LDLコレステロールが減少することでコレステロール値が減少し、心筋梗塞や脳梗塞を予防できる事が分かっています。

ピーナッツは老化を防ぐ

ピーナッツに含まれるビタミンの中でも「ビタミンE」は「抗酸化力」にすぐれた栄養素です。抗酸化とは、からだの「酸化」を抑える作用のことで、別の言い方をすると老化の元凶と言われる「活性酸素」を除去する力の事です。

この活性酸素は細胞の代謝時に生まれますが、通常は酵素の働きによって無害な水に変えられています。しかし、喫煙や過度の飲酒、ストレスなどが加わると活性酸素が増加し、処理がしきれなくなります。すると活性酸素は細胞を傷つけて、細胞のガン化を促進してしまいます。

この活性酸素を除去してくれるのがピーナッツのビタミンEです。

ピーナッツの効果がでる量

気になるのはどれくらいのピーナッツを食べれば効果が出るのかですよね。

結論を言えば、ピーナッツは1日に20粒食べると良いでしょう。

ハーバード大学では1日に1オンスのピーナッツの量が死亡率を低下させるとしています。1オンスというのは、ピーナッツでいうと20粒程度になります。

ピーナッツは日本産を選ぼう

ピーナッツは海外産と日本産のものがありますが、買う際は是非日本産を選ぶようにして下さい。

全ての海外産ピーナッツが悪いというわけではありませんが、以前中国産ピーナッツから「アフラトキシン」という強烈な毒が検出されています。これはピーナッツに付着したカビが発生する毒です。値段は高くなりますが、ぜひ国産ピーナッツを選ぶようにして下さい。

ピーナッツの安全性については下記ページで解説しています。あわせてお読み下さい。

■中国産ピーナッツを絶対買うな!栄養士が教える「ピーナッツの安全性」

食べ過ぎには注意

今回紹介した通り、ピーナッツに含まれる成分はどれも良いものばかり。しかし食べ過ぎには注意が必要です。

先ほどピーナッツの推奨量をご紹介しましたが、ピーナッツ20粒で約150kcalになります。これはご飯茶碗1杯分ほどのカロリーになります。つまり食べ過ぎはカロリーオーバーになって肥満を招いてしまうため注意して下さい。


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