糖尿病を正しく知って、今日からできる予防を始めましょう
「糖尿病」という言葉を聞くと、
「甘いものを食べすぎた人がなる病気」
「一度なったら、もう治らない怖い病気」
そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
けれども、糖尿病について正しく知ってみると、少し見え方が変わります。
糖尿病は、早く気づき、食事や運動などの生活を整え、必要に応じてきちんと治療を受けることで、重い合併症を防げる可能性がある病気です。
特に日本人に多い「2型糖尿病」は、年齢や体質だけでなく、食事、運動不足、体重、喫煙など、さまざまなことが重なって起こります。
そのため、「自分は甘いものを食べないから大丈夫」とは限りません。
反対に言えば、毎日のちょっとした生活習慣を見直すことが、糖尿病予防につながります。
今回は、日本糖尿病学会や厚生労働省などの信頼できる資料をもとに、糖尿病とはどのような病気なのか、どんなことに気をつければよいのかを、できるだけ分かりやすくご紹介します。
そもそも糖尿病とは、どんな病気?
糖尿病とは、簡単に言うと「血液に糖がいっぱいある状態が続く」ことをいいます。
私たちがご飯やパン、めん、果物などを食べると、食べ物に含まれる糖質の一部が「ブドウ糖」になり、血液の中に入ります。
このブドウ糖は、体を動かすための大切なエネルギーです。
ところが、血液の中にブドウ糖が増えたままになると、体に負担がかかります。
そこで働くのが、「インスリン」という体内の物質です。
インスリンは、血液の中にあるブドウ糖を筋肉などに取り込ませ、血糖値が上がりすぎないように調整しています。
しかし、糖尿病になると、
- インスリンが十分につくられなくなる
- インスリンがうまく働きにくくなる
といったことが起こります。
すると、血液の中に糖が多い状態が長く続くようになります。
これが糖尿病です。
つまり糖尿病は、単に「血糖値の数字が高くなる病気」ではありません。
血糖値が高い状態が長く続くことで、体中の血管が少しずつ傷ついていく病気なのです。
糖尿病にはいくつか種類があります
糖尿病にはいくつかの種類がありますが、日本人で多いのは「2型糖尿病」です。
2型糖尿病は、
- 年齢
- 体質や遺伝
- 体重の増加
- 運動不足
- 食生活
- 喫煙
- そのほかの生活習慣
など、いくつもの要因が重なって起こります。
そのため、「本人の食べすぎだけが原因」と考えるのは正しくありません。
また、「1型糖尿病」と呼ばれる別のタイプもあります。
1型糖尿病は、自分の体の仕組みによってインスリンをつくる細胞が壊されてしまうことなどが原因で起こります。
こちらは一般的な生活習慣病としての2型糖尿病とは原因が異なります。
この記事では、主に多くの方に関係する2型糖尿病の予防についてお話しします。
糖尿病は、実はとても身近な病気です
厚生労働省が公表した2024年の「国民健康・栄養調査」では、糖尿病が強く疑われる人は、日本全国でおよそ1,100万人と推計されています。
2024年の日本の総人口は約1億2,380万人です。
これを単純に計算すると、
日本人のおよそ11人に1人に相当する規模になります。
もちろん、これは「日本人全員の11人に1人が正式に糖尿病と診断されている」という意味ではありません。
厚生労働省では、血液検査の結果などから「糖尿病が強く疑われる人」を推計しています。
また、これとは別に、「糖尿病の可能性を否定できない人」もおよそ700万人いると推計されています。
つまり、糖尿病は決して一部の人だけに起こる特別な病気ではありません。
年齢を重ねるほど、誰にとっても身近な病気になっていきます。
糖尿病の本当に怖いところは「血管が傷つくこと」です
糖尿病というと、「血糖値が高いこと」が一番怖いように思うかもしれません。
しかし、本当に注意したいのはその先です。
高い血糖が長い間続くことで、全身の血管や神経が少しずつ傷んでいきます。
その結果、さまざまな病気につながることがあります。
① 目
目の奥には、とても細い血管があります。
糖尿病によってこの血管が傷つくと、出血したり、視力が低下したりすることがあります。
重くなると、失明につながることもあります。
厄介なのは、目の病気がかなり進んでも、最初はほとんど自覚症状がない場合があることです。
② 腎臓
腎臓は、血液の中の不要なものをろ過して、尿として体の外へ出す働きをしています。
糖尿病によって腎臓の細い血管が傷むと、少しずつ腎臓の働きが低下することがあります。
進行すると、腎臓が十分に働けなくなり、人工透析が必要になる場合もあります。
③ 神経と足
糖尿病が長く続くと、足先などの神経が傷つくことがあります。
すると、
- 足がしびれる
- ピリピリする
- 感覚が鈍くなる
- 傷ややけどに気づきにくくなる
といったことが起こります。
小さな靴ずれや傷でも、血流が悪かったり感染したりすると、治りにくくなることがあります。
糖尿病の方にとって、毎日足を見る習慣はとても大切です。
④ 心臓や脳
糖尿病は、心臓や脳の太い血管にも影響します。
そのため、
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 脳梗塞
- 心不全
などの病気にも注意が必要です。
特に、糖尿病に加えて、
- 高血圧
- コレステロールが高い
- 喫煙している
- 肥満がある
といった状態が重なると、血管への負担はさらに大きくなります。
そのため現在の糖尿病治療では、血糖値だけを見るのではなく、血圧やコレステロール、体重、喫煙なども一緒に整えることが大切と考えられています。
糖尿病は、どのように進んでいくの?
特に2型糖尿病では、ある日突然大きな症状が出るというより、長い年月をかけて少しずつ進む場合があります。
一般的には、次のような流れが考えられます。
加齢・体質・肥満・運動不足などが重なる
↓
血糖値が少し高くなる
↓
自覚症状がほとんどない時期
↓
健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘される
↓
高い血糖値が続く
↓
のどが渇く、尿が増える、疲れやすいなどの症状が出ることがある
↓
長期間放置すると、目・腎臓・神経・心臓・脳などに影響が出る可能性がある
ここで、とても大切なことがあります。
必ずこの順番で進むわけではありません。
人によって進み方は大きく異なります。
また、糖尿病は「症状がないから大丈夫」とは言えない病気です。
むしろ、まだ症状がない段階で見つけることが大切です。
こんな症状があったら、一度血糖値を調べましょう
糖尿病は初期にはほとんど症状がないことがあります。
しかし、血糖値がかなり高くなると、次のような変化がみられる場合があります。
- のどが異常に渇く
- 水やお茶をたくさん飲むようになった
- 尿の回数が増えた
- 夜中に何度もトイレへ行くようになった
- 食べているのに体重が減ってきた
- 以前より疲れやすい、だるい
- 目がかすむ
こうした症状が続く場合は、自己判断で様子を見続けず、一度医療機関で相談してください。
健康診断の数字を放置しないでください
糖尿病の早期発見で、最も役に立つものの一つが健康診断です。
特に確認したいのが、
- 血糖値
- HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)
です。
HbA1cとは、最近1~2か月ほどの血糖の状態を知る目安です。
日本糖尿病学会では、糖尿病を判断する際の目安として、
- 空腹時血糖 126mg/dL以上
- HbA1c 6.5%以上
- 食事時間に関係なく測った血糖値 200mg/dL以上
などを用いています。
ただし、1回の検査結果だけを見て、自分で糖尿病だと決めるものではありません。
最終的な判断は、再検査やほかの検査結果などを合わせて医師が行います。
「まだ糖尿病ではないから」と安心しすぎないことも大切です
血糖値が正常より高いものの、まだ糖尿病とはいえない段階があります。
いわゆる「境界域」「糖尿病予備群」と呼ばれる状態です。
この時期はとても大切です。
糖尿病になる前の段階で食事や運動を見直すことで、その後の糖尿病発症を減らせることが多くの研究で分かっています。
「まだ薬を飲んでいないから大丈夫」ではなく、
「今なら生活を変える良い機会かもしれない」
と考えてみてください。
糖尿病を防ぐ食事で、まず大切なのは「食べすぎを続けないこと」
糖尿病予防というと、「何を食べれば血糖値が下がるのか」と考えたくなります。
けれども、現在の医学では、ある一つの食品だけで糖尿病を防げるとは考えられていません。
大切なのは、毎日の食事全体です。
とくに体重が増えすぎている方では、食べる量を見直し、適正な体重に近づけることが、糖尿病予防の大きな助けになります。
ただし高齢の方は、何でも減らせばよいわけではありません。
食事を減らしすぎて筋肉まで落としてしまうことは避けなければなりません。
特に75歳以上の方、最近やせてきた方、食欲が落ちている方は、自己流の厳しい食事制限を始める前に医師や管理栄養士へ相談しましょう。
「ご飯を食べなければよい」は、おすすめしません
糖尿病というと、
「ご飯やパンなどの糖質を全部やめた方がいいのでは?」
と考える方もいらっしゃいます。
しかし、糖質そのものがすべて悪いわけではありません。
大切なのは、量と種類、そして食べ方です。
例えば、白米ばかりに偏るよりも、
- 大麦
- 押し麦
- もち麦
- 玄米
- 全粒粉を使ったパン
など、食物繊維を多く含むものを取り入れる方法があります。
白米を完全にやめる必要はありません。
例えば、
「白米に大麦やもち麦を少し混ぜる」
だけでも、毎日の食事は変わります。
無理なく続けることを大切にしてください。
食物繊維をしっかり取りましょう
糖尿病対策で、とても大切な栄養成分の一つが食物繊維です。
食物繊維は、
- 野菜
- きのこ
- 海藻
- 豆類
- 果物
- 大麦や玄米などの穀物
に多く含まれています。
日本糖尿病学会でも、食物繊維を積極的に取ることがすすめられています。
高齢の方でも取り入れやすい方法としては、
- 朝食に納豆を1パック加える
- みそ汁にわかめやきのこを入れる
- 白米にもち麦や大麦を混ぜる
- 昼食や夕食に小鉢の野菜を一品加える
- 豆腐やおからを利用する
といった工夫がおすすめです。
一度にたくさん食べるより、毎日少しずつ続ける方が大切です。
甘い飲み物には特に注意しましょう
糖尿病対策で、見落とされやすいのが「飲み物」です。
例えば、
- 清涼飲料水
- 炭酸飲料
- 砂糖入りのコーヒー
- 砂糖入りの紅茶
- 甘いスポーツドリンク
- 果汁飲料
などには、多くの糖が含まれていることがあります。
飲み物は、お菓子などと違って短い時間で飲めてしまうため、知らないうちに多くの糖を取ってしまうことがあります。
普段の水分補給は、
- 水
- お茶
- 砂糖を入れていないコーヒーや紅茶
などを基本にしましょう。
果物と果汁ジュースは同じではありません
果物そのものには食物繊維などが含まれます。
一方、果汁ジュースは短時間でたくさん飲めるため、糖を多く取りやすくなります。
果物を食べる代わりにジュースを飲む、という考え方はおすすめしません。
糖尿病対策に取り入れたい食品
「これさえ食べれば糖尿病にならない」という食品はありません。
しかし、日々の食事に取り入れたい食品はいくつかあります。
① 野菜

葉物野菜、ブロッコリー、にんじん、ピーマン、大根、白菜など、できるだけいろいろな種類を取り入れましょう。
野菜は食物繊維を取るためにも役立ちます。
② 納豆・豆腐・大豆製品

大豆製品は、日本人の食生活になじみやすく、たんぱく質や食物繊維を取ることができます。
納豆、豆腐、高野豆腐、おからなど、無理なく食べられるものを選びましょう。
③ 大麦・もち麦・玄米など

白米だけでなく、食物繊維を含む穀物を上手に利用しましょう。
最初から玄米100%にする必要はありません。
いつものご飯に少し混ぜるところからで十分です。
④ 魚

肉ばかりに偏らず、魚を食べる習慣を取り入れましょう。
魚は良質なたんぱく質を取ることができ、心臓や血管の健康を守る食生活にも役立ちます。
⑤ きのこ・海藻

きのこや海藻は食物繊維を増やすのに便利です。
みそ汁、煮物、和え物などに加えると食べやすくなります。
⑥ 果物

果物には糖も含まれますが、だからといって全部避ける必要はありません。
食べすぎないよう量に気をつけながら、ジュースではなく果物そのものを食べましょう。
⑦ 無塩のナッツ類

アーモンドやくるみなどのナッツ類も、健康的な脂質や食物繊維を含みます。
ただし、ナッツは少量でもエネルギーが高いため、食べすぎには注意しましょう。
「食べるもの」だけではなく「減らすもの」も大切です
糖尿病予防では、健康に良いものを足すことと同じくらい、取りすぎているものを少し減らすことも大切です。
例えば、
- 甘い飲み物
- 菓子パン
- お菓子
- 砂糖をたくさん使った食品
- 食べすぎ
- 加工肉に偏った食生活
などを毎日の習慣にしないよう意識しましょう。
ここで大切なのは、「一生食べてはいけない」と考えないことです。
甘いものが好きな方もいらっしゃるでしょう。
楽しみとして時々食べることと、毎日のように何となく食べ続けることは違います。
長く続けられる食生活をつくることが、一番大切です。
運動は糖尿病対策の大きな柱です
食事と並んで重要なのが運動です。
筋肉は、血液の中のブドウ糖を利用する大切な場所です。
体を動かすことで、血糖値を整えやすくなります。
日本糖尿病学会では、糖尿病対策として、歩くなどの運動と筋力運動の両方をすすめています。
一つの目安として、週に150分程度の運動が推奨されています。
例えば、
1日30分の速歩を週5日
という考え方です。
しかし、最初から30分歩けなくても構いません。
5分、10分でもよいので、まず体を動かす習慣をつくりましょう。
特に高齢の方では、無理に走る必要はありません。
- 散歩
- 買い物へ歩いて行く
- テレビを見ながら足踏みをする
- 椅子からゆっくり立ち座りする
- 軽いスクワットをする
などでも、積み重ねれば立派な運動になります。
今より少し多く動く。
まずはそこからで十分です。
「座りっぱなし」を減らしましょう
最近では、運動をしているかどうかだけでなく、長時間座り続けることも注目されています。
テレビを見たり、新聞を読んだりして、長い時間座ったままになっていませんか。
高齢の方では、
30分ほど座ったら、一度立ってみる。
これだけでもよいでしょう。
お茶を入れに行く、トイレへ行く、部屋の中を少し歩く、軽く足踏みをする。
小さな動きを積み重ねることが大切です。
体重は「減らせば減らすほど良い」わけではありません
肥満がある方では、体重を少し減らすことが2型糖尿病の予防につながります。
海外のガイドラインなどでは、過体重の方で体重の5~7%程度を減らすことが一つの目安として示されることがあります。
しかし、高齢の方は注意が必要です。
高齢になると、体重と一緒に筋肉まで落ちてしまうことがあります。
筋肉が減りすぎると、
- 歩きにくくなる
- 転びやすくなる
- 疲れやすくなる
- 寝たきりにつながりやすくなる
といった問題が起こります。
特に、
- 75歳以上
- 最近体重が落ちてきた
- 食欲がない
- 足腰が弱ってきた
- 椅子から立ち上がりにくくなった
という方は、自己流で食事を減らしすぎないでください。
高齢の方では「やせること」より、「筋肉と栄養を守ること」が大切な場合があります。
たばこを吸う方は、禁煙も大切な糖尿病対策です
たばこと糖尿病は、一見あまり関係がなさそうに見えるかもしれません。
しかし、研究では、喫煙している人は、吸わない人に比べて2型糖尿病になりやすいことが分かっています。
また、糖尿病になったあとも喫煙を続けると、心筋梗塞や脳梗塞など血管の病気への影響が大きくなります。
禁煙は、糖尿病予防だけでなく、心臓や脳、足の血管を守るためにも重要です。
睡眠も、血糖値と無関係ではありません
睡眠不足が続く生活も、糖尿病対策では見直したいポイントです。
研究では、睡眠時間が短すぎる人、反対に極端に長い人では、2型糖尿病が多い傾向が報告されています。
高齢の方では、必ず8時間眠らなければいけないわけではありません。
厚生労働省では、60歳以上の方について、おおむね6時間以上8時間未満を睡眠時間の一つの目安としています。
ただし、必要な睡眠時間には個人差があります。
数字だけにこだわらず、
- 朝ある程度すっきり起きられる
- 日中に強い眠気がない
- 生活リズムが大きく乱れていない
ことも大切です。
健康診断は「受けて終わり」にしないでください
糖尿病は、自分では気づきにくい病気です。
だからこそ、健康診断が大切です。
しかし、健診を受けても、
「血糖値が少し高いと言われたけれど、体調はいいから大丈夫」
と、そのままにしてしまう方も少なくありません。
糖尿病は、症状が出る前に対策を始める方がよい病気です。
血糖値やHbA1cについて再検査をすすめられた場合は、面倒に感じても一度医療機関を受診しましょう。
すぐに医療機関へ相談してほしい症状
次のような症状が強く出ている場合は、通常の健康診断を待たず、医療機関へ相談してください。
- 強いのどの渇きが続く
- 水を大量に飲んでも渇く
- 尿の量が急に増えた
- 理由なく急に体重が減った
- 強いだるさがある
- 吐き気や嘔吐がある
- 意識がぼんやりする
- いつもと明らかに様子が違う
特に、強い脱水や意識障害を伴うほど血糖値が高くなった状態は、命に関わることがあります。
「少し寝れば治るだろう」と自己判断せず、早めに医療機関へ相談することが大切です。
高齢の方に特にお伝えしたいこと
糖尿病対策というと、
「食べる量を減らしましょう」
「体重を落としましょう」
という話が多くなります。
しかし、高齢の方ではそれだけではいけません。
食事を減らしすぎて栄養不足になったり、筋肉が落ちたりすると、かえって健康を損なうことがあります。
特に、
- 最近半年ほどで急にやせた
- ズボンやベルトが急にゆるくなった
- 食べる量が減った
- 歩く速度が遅くなった
- 椅子から立つのがつらくなった
という方は注意してください。
「糖尿病が心配だから」と、肉、ご飯、魚などを極端に減らすのではなく、医師や管理栄養士と相談しながら体に合った食べ方を考えましょう。
今日から始めたい「糖尿病を遠ざける8つの習慣」
- 健康診断を毎年受ける
- 血糖値やHbA1cの異常を放置しない
- 食べすぎを続けない
- 野菜・豆類・海藻・きのこ・大麦などから食物繊維を取る
- 甘い飲み物を日常的に飲まない
- できるだけ毎日体を動かす
- たばこを吸う方は禁煙を考える
- 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける
最後に ― 完璧でなくても大丈夫です
糖尿病を予防するために、明日から食事をすべて変えたり、毎日何時間も運動したりする必要はありません。
むしろ、急に無理なことを始めると続かなくなってしまいます。
例えば、
- 甘いジュースをお茶に変えてみる
- 白いご飯にもち麦を少し混ぜてみる
- みそ汁にきのこを加えてみる
- 夕食後に10分だけ歩いてみる
- 30分座ったら一度立ってみる
そんな小さなことからで十分です。
糖尿病予防で一番大切なのは、「完璧な生活を数日間すること」ではなく、「少し体に良い生活を、長く続けること」です。
年齢を重ねれば、誰でも体は少しずつ変化します。
ですから、健康診断で少し血糖値が高かったとしても、必要以上に落ち込むことはありません。
大切なのは、そこで気づき、できることから整えていくことです。
今日の小さな心がけが、数年後、10年後の目、腎臓、心臓、脳、そして元気に歩ける体を守ることにつながります。
どうぞご自身の体をいたわりながら、無理のない健康づくりを続けてください。
主な参考資料
- 日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」
- 日本糖尿病学会・日本老年医学会「高齢者糖尿病診療ガイドライン2023」
- 厚生労働省「令和6年(2024年)国民健康・栄養調査」
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
- 日本循環器学会・日本糖尿病学会「糖代謝異常者における循環器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント2026」
- International Diabetes Federation「IDF Diabetes Atlas 11th edition, 2025」
- 糖尿病の食事、運動、合併症などに関するシステマティックレビュー・メタ解析
※本記事は、糖尿病について一般の方に分かりやすくお伝えするための健康情報です。病気の診断や治療内容は、年齢、体調、服用中のお薬、腎臓の状態などによって異なります。健康診断で異常を指摘された方、気になる症状のある方、すでに糖尿病治療を受けている方は、自己判断で食事や薬を変更せず、かかりつけ医などにご相談ください。




