「便秘でお腹が張る・・・」
「もう何日も便が出ていない・・・」
このページは、そんな便秘で悩んでいる人に向けて作成しています。
管理栄養士のタイゾーです。
便秘で悩んでいるひとは自分の食事内容を見直すことが必要です。
このページでは栄養士の視点から、『便秘を改善するための食習慣』を5つのポイントにまとめました。
便秘で悩んでいる人は、ここで紹介する内容を継続的に実践する事をおススメします。
スポンサーリンク
1.朝は1杯の白湯からはじめる
便秘で悩んでいるひとにまず実践してもらいたいのが、『朝、1杯の白湯習慣』です。
朝に白湯を飲むことで眠っていた腸が働き出し、排便がうながされるようになります。
なぜ白湯が排便をうながすのかを解説していきますね。
まず、私たちのカラダには『自律神経』という神経が存在しています。
この自律神経には『交感神経』と『副交感神経』の2種類があり、それぞれが切り替わりながらバランスをとって、カラダがコントロールされています。
活動している時に働くのが『交感神経』、寝ているときなど、カラダが休んでいるときに働くのが『副交感神経』って覚えておきましょう。
私たちが夜寝ている時に働いているのは『副交感神経』です。
これが朝起きると、「活動するぞ!」と判断して『交感神経』優位に切り替わります。すると、腸が緊張して働きが弱くなってしまうのです。
腸が緊張して働きが弱まると、腸の中で便が動かず、排便しにくくなります。
そこで、朝の腸の働きをよくするのが『1杯の白湯』です。
朝起きてカップ1杯ほどの温かい白湯を飲むことで胃腸が温められ、腸の働きも良くなるのです。
また、朝に水分を補給することで排便をスムーズにする狙いもあります。
排便をうながすには水分も必要
「普段から水分をあまりとってない」という人もいるのではないでしょうか。
水分は排便をスムーズにするために必要不可欠なものです。
水分が不足していると、硬い便になってしまい排泄しにくくなります。そこで朝に白湯で水分を補給し、便を柔らかくすることは、非常に大切なことなのです。
水分に関しては、朝白湯だけでとれば良いということではありません。排便をスムーズにするためには日中も水分をとる必要がありますから、1日に1~2ℓの水を意識して摂るようにしてみましょう。
正しい白湯の作り方は■白湯で痩せる!?みんな知らない白湯の効果と白湯の正しい作り方で解説しているので合わせて参考にしてください。
2.朝食は必ずとる
便秘を改善するためには、必ず朝食はとるようにしましょう。
なぜ朝食をとって欲しいかというと、朝食には腸の『ぜん動運動』を活発にする役目があるからです。
このぜん動運動が弱いと、便が腸の中を移動せず、なかなか排泄されないといった状態がおきます。
逆にぜん動運動が活発になれば、便が腸内をスムーズに移動して排泄されやすくなるということです。
このぜん動運動を活発にしてくれるのが『朝食』です。朝空っぽになった胃腸に食べ物を入れることで、腸の働きが活発になり便秘が改善しやすくなります。
また、朝食を食べるメリットは便秘改善だけでなく、昼食をとるときの血糖値の急上昇を抑えてくれたり、1日のエネルギー源になるなどメリットだらけです。
健康的に生活するためにも朝食はぜひ食べることをおススメします。
朝食の具体的なとり方については■仕事の効率を劇的に上げる朝食の食べ方で詳しく解説しているので参考にしてください。
3.不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つをとる
「便秘には食物繊維が良い」という話を聞いた事があるひともいるでしょう。
これはその通りで、便秘を改善するためには食物繊維を多くとることが必要です。
ただ、注意したいのは食物繊維が多ければ何でも良いわけではない、ということです。
食物繊維というのは『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』の2種類がありますが、便秘を効率よく改善するには2つともとることが望ましいです。
次に、それぞれの食物繊維の特徴をご紹介していきます。
不溶性食物繊維とは
まず、不溶性食物繊維とは、水に溶けにくい性質を持つ食物繊維のことです。
これをとると、腸の水分を吸収してふくらみ、腸の壁を刺激することで、先に紹介した『ぜん動運動』を活発にする役割があります。
また、不溶性食物繊維をとると便の量が増えるので、排便したときのスッキリ感がでるようになります。
不溶性食物繊維を多く含む食品
キノコ類、穀物類、豆類、根菜類
水溶性食物繊維とは
水溶性食物繊維とは、水にとけやすい性質をもつ食物繊維。
わかめなどの海藻類に多く含まれており、ヌルヌルとした独特の『粘り』を持つのが特徴です。
この粘りこそが便秘の改善に重要で、便を柔らかくして、排便をスムーズにしてくれる働きがあります。
食物繊維を意識しているひとでも、水溶性食物繊維はとれてない場合があるので、味噌汁などの汁ものにはワカメなどの海藻類を入れるように心がけると良いでしょう。
水溶性食物繊維を多く含む食品
ワカメ、昆布、メカブ、アカモク、納豆
4.発酵品を食べよう
次におススメするのが、発酵食品をとりいれることです。
発酵食品が便秘に良い理由は、発酵過程で生まれる『乳酸菌』が腸内環境改善に役立つからです。
私たちの腸には『腸内細菌』と呼ばれる菌がおり、おおきくは悪玉菌(有害菌)と善玉菌(有用菌)、日和見菌に分けられます。
それぞれがバランスをとりながら腸内環境を保っていますが、乱れた食習慣などで悪玉菌が増えてしまうと、腸内環境のバランスがくずれると便秘がおこってしまいます。
便秘を改善するには、悪玉菌を減らし、善玉菌を増やすことが重要になってきますが、そのために有効なのが発酵食品に含まれる乳酸菌です。
乳酸菌は腸内の善玉菌の『エサ』となって、善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれる便秘改善の強い味方となります。
ぜん動運動などの腸の働きを活発にするためには、善玉菌を増やして腸内を善玉菌優位にしておくことが大切です。
発酵食品は何を食べればよい?
ご存じのひとも多いでしょうが、乳酸菌を含む代表的な食品はヨーグルトです。
ただ、中にはヨーグルトを食べると下痢を起こすという『乳糖不耐症』のひともいますよね。そんなひとは他の食品から乳酸菌をとることが可能です。
たとえば、味噌やぬか漬け、納豆などの日本人が昔から取り入れている発酵食品にも乳酸菌は含まれています。
とくにおススメなのは納豆です。
納豆には植物性の乳酸菌が含まれているだけでなく、先に紹介した『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』も両方摂れてしまうという万能食品です。
目安として1日に1パックを食べることをおススメします。
5.リラックスする
便秘改善の最後のポイントは『リラックスすること』です。
これは食事面でもポイントではありませんが、便秘改善には大切なことです。
腸のぜん動運動は、自律神経によってコントロールされており、特に『副交感神経優位』のときに、ぜん動運動が活発になるので、副交感神経が優位になれば便秘が改善しやすくなります。
副交感神経を優位にするために必要なのが『リラックスすること』です。
リラックスすることで、自律神経は交感神経から副交感神経に切り替わってきます。
逆にストレスをためこんで、うまく副交感神経に切り替えることができないと、腸が緊張して活動が弱まってしまいます。
では、リラックスするための方法ですが、何でも結構です。
音楽やアロマなど、自分が『ほっとできる』ことを積極的に実践するようにしましょう。
また、仕事中はリラックスできる時間が少なく交感神経が優位になりがちです。時には肩を回したり、背伸びをしたりしてカラダの緊張をとりリラックスする時間を作るようにしましょう。
まとめ
今回紹介した便秘改善のポイントをおさらいしておきましょう。
- 朝おきたら、まずは1杯の白湯
- 朝食は必ず食べる
- 『不溶性食物繊維』と『水溶性食物繊維』を食事にとりいれる
- 発酵食品を取り入れる
- リラックスする時間を作る
便秘で悩むひとは以上の点を意識して実践してみてください。
また、ひどい便秘に長期間悩まされる場合は一度病院を受診することをおススメします。
スポンサーリンク