管理栄養士のタイゾーです。
子供の肥満で悩んでいませんか?私が栄養相談をさせて頂く方の中にも、お子さんの肥満で悩んでいる方が結構いらっしゃいます。
子供の肥満は、成長してから生活習慣病になるリスクを上げてしまうため注意しなければなりません。しかし、肥満のお子さんを持つ親は「子供が何で太るのかわからない。」という方も少なくありません。
そこでこのページでは子供が肥満になってしまう原因について解説していきます。お子さんの肥満で悩んでいる方は是非参考にして頂ければ幸いです。
子供の肥満は増加している
平成20年度学校保健統計調査によれば、ここ30年程の間で肥満の子供は急増しているというデータがあります。
保健統計調査では約30年の間に、肥満傾向の子供は2~3倍ほど増えてきており、中でも9~17歳の男子の10人に1人は肥満状態である事が分かっています。
また17歳までの期間の中で、最も肥満が多くなっている年齢は男子:15歳で13.5%、女子では12歳:9.8%というデータが出ています。
子供の肥満は大人になってからの生活習慣病リスクを上げる
子供の時に太っていると、成長して大人になっても太る傾向が見られます。
子供の頃は太っていても体調の変化はあまりないかもしれません。しかし大人になっても太った状態だと話は別です。
大人の肥満は「糖尿病」「高血圧」「高脂血症」「脂肪肝」「動脈硬化」といった「生活習慣病」になりやすくなってしまいます。将来、これらの病気にならないようにするためにも子供の頃から肥満を解消するようにしなければなりません。
また、子供の肥満は健康面以外にも、太っていることでの「いじめ」を受けてしまう事も考えられます。しかし子供は自分で肥満対策をする事は難しいため、親がしっかり管理する必要があります。
子供の肥満解消には原因を知る事が重要
子供の肥満解消や防止には、まずは肥満の原因を知っておく事が先決です。
私が栄養相談をさせて頂いた方の中には「何で子供が太ったかわからない」とおっしゃる親御さんも少なくありません。これは仕事や家事に追われて、子供の生活習慣を把握できていない親御さんに多く見られる傾向にあります。
当たり前ですが、子供が肥満になるのは必ず「原因」が存在しています。子供の肥満を解消していくためには、まずはその原因が何なのかを知り、やめさせる事が先決です。
次に子供が肥満になる原因をひとつづつ解説していくので、自分の子供に当てはまるかどうかを是非チェックしてみて下さい。
朝食を食べていない
太っている子供の中には「朝食を食べていない」という子が少なくありません。
「朝食を抜けば、むしろ太らないのでは?」と思っている親御さんもいるかもしれませんが、これは間違いです。肥満と朝食は実は密接に関係しています。
人間は寝ている時に栄養補給(食事)が出来ないため、朝起きた時にカラダは「栄養欲しいよ~」という状態にあります。この時に朝食を食べずにいると給食の時間まで「栄養欲しいよ~」という状態が続いてしまいます。これをカラダの「飢餓状態」といいます。
昼になるにつれカラダの飢餓状態はピークに達します。この状態で給食を食べた場合、カラダは「なかなか栄養補給してくれないな。よし!栄養を貯め込んでおかなきゃ!」と判断するのです。栄養を貯め込む方法とは何か。「脂肪」として貯め込むという事です。
つまり結論を言うと、朝食を抜くと肥満になりやすくなるという事です。もしアナタの子供が朝食を抜いているなら絶対に食べさせる事をおススメします。
ちなみに、「昼食抜き」「夕食抜き」なども同じです。食事回数が減るとカラダが飢餓状態になって太りやすくなるため、食事は1日3食食べる習慣をつけさせて下さい。
「ながら食い」
お子さんはTVを見たり、ゲームをしながらお菓子や食事を摂っていませんか?もしこれをやっているなら今すぐ止めさせましょう。
TVやゲーム、マンガを読みながら物を食べる行為を「ながら食い」と言います。
何かをしながら食べ物を食べると、脳が「満足感」を得る事ができません。すると余計にお菓子などを食べてしまいカロリーオーバーを招いてしまいます。
間食や食事を摂る時には食べる事に集中する環境を整えるようにして下さい。
好き嫌いが激しい「偏食」
親御さんの中には「嫌いなものは食べなくていい」「好きな物だけ食べなさい」と教育される方もいるかもしれません。教育方針は親が決めるものですが、肥満対策には好き嫌い無く食べさせるようにした方が良いでしょう。
好きなものばかり食べていると、いわゆる「偏食」という栄養のバランスが悪い状態になります。特に子供の場合は肥満防止にもっとも効果的な「野菜」を食べない傾向にあるので、好き嫌いが起きないように指導する必要があります。
特に肥満の子供の場合、「炭水化物」「脂質」の摂取量が多い傾向にあり、これらは摂り過ぎると肥満に繋がりやすい栄養素なので注意して下さい。肥満のお子さんの食事に野菜を取り入れるようにするとカロリーを抑える事ができ、肥満解消や防止に大いに役立ちます。
寝る直前に食べる
寝る直前に何かを食べるという行為は肥満を招きます。
人間は栄養を摂るタイミングが重要で、昼間は学校に行ったり活動しているので栄養が燃えやすく太りにくい環境にあります。しかし夜は寝ている間、活動量が低下するため、摂取した栄養を消費できず脂肪として貯め込みやすいのです。
したがって、特に寝る直前に食事をしたりお菓子を食べてしまうと太りやすくなってしまいます。最低でも寝る3時間前は食べさせないように気をつけて下さい。
まとめ
今回子供が肥満につながる原因をご紹介しましたが、重要なのは生活習慣を変える事です。
子供は自分で食事に注意したり、管理する事は難しいのでしっかり親が管理してあげる必要があります。そして子供の頃の習慣は大人へ成長した時も引き継がれるものですから、小さな頃から肥満対策をしてあげて下さい。
最後までお読み頂きありがとうございました。