管理栄養士のタイゾーです。
このページでは『イヌリン』という栄養素が摂れるおススメ食材をランキング形式でご紹介しています。
このランキングはイヌリンの含有量でランキング化しているわけでなく、管理栄養士の視点からイヌリン以外の成分もトータルに考慮し、普段摂取しやすい食材をランキングにしています。
イヌリンを摂取したいという方の参考になれば幸いです。
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第1位 ゴボウ
イヌリンが豊富なおススメ食材、第一位はゴボウです。
100g中に5g程度のイヌリンが含まれ、ほかの食材に比べて豊富なイヌリンの量を誇ります。
イヌリン自体は『水溶性食物繊維』の一種ですが、ゴボウはその他に不溶性食物繊維も豊富んでいるのが特徴です。
ちなみに、不溶性食物繊維は便の量を増やし、腸の『蠕動運動(ぜんどううんどう)』を活発する働きがあります。
つまり、ゴボウは2種類の食物繊維を摂取できるというメリットがあるのです。
これらの食物繊維は腸内に存在する腸内細菌のエサになったり、排便をスムーズにするサポートをしてくれます。
またゴボウのアク成分であるポリフェノールは、がんやカラダの老化の原因となる活性酸素を抑える働きも持っています。
これら健康への効果などをトータルに考えて、ゴボウを第1位としました。
第2位 玉ねぎ
イヌリンの量だけでなく、手軽に購入でき、さらに好き嫌いが比較的少ないという点を含めて玉ねぎを第2位としました。
イヌリンの量は100gあたり4g程度。
玉ねぎはイヌリン以外にも特徴的な健康成分を持ちます。それは『アリシン』です。
アリシンは香味成分の一種である『硫化アリル』の一種です。
玉ねぎを切った時に、鼻や目にツンとした刺激を受けると思いますが、あの正体がアリシンです。
このアリシンは胃の働きを活発にしたり、血流を良くする効果が期待できます。またアリシンは疲労回復効果で知られる『ビタミンB1』の吸収を高める効果があるため、豚肉などのビタミンB群を多く含む食品と一緒に摂ると良いでしょう。
3位 キクイモ(菊芋)
第3位はキクイモです。含まれるイヌリンは100g中に18g程度とイヌリン量だけで見ればダントツの含有量です。
キクイモはアメリカ原産の植物で、ジャガイモやサツマイモなどと同じ種類に思われがちですが、正式にはキク科の植物に属します。
イヌリンが豊富なだけでなく、ジャガイモやサツマイモと比べ糖質が少ないのが特徴。したがって糖質量が気になる人におススメの食材と言えます。
公に認められているとは言えませんが、血糖値を下げる作用があるとされており、別名を『食べるインスリン』とも呼ばれています。
ただし、地域によってはスーパーなどで手軽に手に入らない場合もあるため第3位としました。
キクイモの効果については下記ページでも詳しく解説しています。
キクイモに中性脂肪を下げる効果はある?過剰症もあわせて紹介!
4位 ニンニク
スーパーなどで手に入りやすい食品で言えば、ニンニクが最もイヌリンが豊富です。
100g中で12g程度もイヌリンが含まれており、他の食材と比べると非常に高いの含有量です。
また、ニンニクは高血圧低下や血中脂肪を低下させる効果が報告されており、古くから健康食材として知られています。
しかしニンニクを多く食べ過ぎると胃腸障害を起こす可能性もあることや、食べた後の臭いが気になる点からも第3位としました。
食べる際は薬味など『ちょい足し』くらいに考えるのが良いでしょう。
5位 アスパラガス(グリーン)
アスパラガスにはグリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスがありますが、栄養価の高いグリーンアスパラガスをおススメします。
アスパラガスには100gあたり2.5g程度のイヌリンが含まれるとされますが、その他の特徴的成分としては『アスパラギン酸』を含むことです。
アスパラギン酸は、栄養ドリンクにもよく使われる成分で疲労回復のサポートに働いてくれます。
カラダが疲れた時はカリウムやマグネシウムといったミネラル類を補給することが必要ですが、このアスパラギン酸はこれらのミネラルを細胞内に効率よく取り込む働きがあるとされているのです。
イヌリンの摂取量や注意点
国立栄養研究所のデータでは、『1日8~14 gを8週間までは安全』とされています。
したがって、個人的にはイヌリンを摂取する場合、一日の摂取量を10g程度までにしておくことをおススメします。
また、イヌリンは人によってアレルギーを引き起こす可能性があることが示唆されていますので、イヌリンを含む食材を摂取して、何らかの異常を感じた場合は食べるのをを中止してください。
また、すでに食物アレルギーを持っている方は医師等の専門家に相談した方が良いでしょう。
どんな栄養素にも言えることですが、特定の栄養素だけを過剰に摂取することは好ましくありません。イヌリンに関しても健康の『サポート役』と考え、まずはバランスの良い食生活を心がけましょう。
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