NASAが認めたスーパーフード!「キヌア」

今回はNASA(アメリカ航空宇宙局)が、その栄養価の高さから「21世紀の主要食」と評価し、宇宙食としても採用された “キヌア” についてお話させていただきます。

また2013年には、キヌアは飢餓問題・栄養失調・貧困問題の撲滅に多大なる役割を果たすことができると国連が発信し、世界中にキヌアが広まりました。

キヌアとは

キヌアは、ホウレン草と同科のヒユ科アカザ亜科の植物で、もともと南米アンデス山脈の高地で栽培されていました。

主な生産国は、ペルー・ボリビア・エクアドルです。

私は、日常会話程度ですがスペイン語を話すので、来日して日本で働いている日系ペルー人の家族の知り合いがたくさんいます。

その知り合いのご家庭でキヌア料理をご馳走になり、キヌアの存在を知りました。

ペルーの人たちは「スーパーフード」としてキヌアを食しているそうです。

古代インカ文明では「穀物の母」と呼ばれ、トウモロコシと同様に貴重な作物で、神聖なものとして扱われていました。

ただしキヌアは、正確には “穀物” ではなく、アワやキビと同様に雑穀に分類されている疑似穀物です。

栄養価が高いうえに、痩せた土地、干ばつや他の作物が育たないような塩分濃度が高い土壌でも育つなど環境適応力が高いため国連でも注目されたのだと思います。

日本でも北海道や静岡県で少量ですが栽培されているそうです。

キヌアの栄養

食物繊維

キヌアは、食物繊維が豊富な野菜といわれているごぼうよりも100gあたりの食物繊維含有量が多いです。

食物繊維は、整腸作用のはたらきが期待されますので、便秘の方には摂ってもらいたい成分です。

他にも満腹中枢を刺激するので少量の食事でも満足できるようになったり、血糖値の上昇を抑制したり、脂質を便と一緒に体外排出させる役割を持っているので “ぽっこり腹“ の改善に役立つそうです。

タンパク質

キヌアには、タンパク質が豊富に含まれています。

キヌアにはグルテンを含まないため、小麦アレルギーのような対グリアジンアレルギーを持つ方でも摂取していただくことが出来ます。

タンパク質は筋肉をつくるもとになるだけでなく、体内のホルモン・酵素、免疫物質、赤血球などをつくり体の調子を保つために必要な栄養素です。

植物性の食材には必須アミノ酸がバランスよく含まれていることが少ないのですが、キヌアは9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいるので菜食生活をしている方にはとても貴重な食材といわれています。

葉酸

キヌアは緑黄色野菜に匹敵するくらいの葉酸の量を含んでいます。

葉酸は赤血球をつくるのを助ける栄養素として有名で。造血のビタミンと呼ばれているので、貧血の方にはおすすめです。

その他にもキヌアには亜鉛も多く含まれていますので、冷え性の方に良いと思います。

まさにスーパーフードと呼ぶにふさわしい食材ですね。

キヌアの召し上がり方

キヌアは生で食べることができないので、加熱する必要があります。

方法としては炊いたり茹でたりするのが一般的です。

ご注意していただきたいのは、生のキヌアは表面にサポニンという苦味成分を含んでいますので、水でよく洗って下さい。

サポニンは水溶性なので、水に晒すと抜くことができます。かき混ぜると泡が立つなどの界面活性作用を示すので、泡が立たなくなるまで洗って下さい。

キヌアはぷちぷちとした食感で、あまりクセがない味なのでいろいろな料理に合わせることができます。

知り合いのペルー人の家ではスープの中にリゾットのようにキヌアがたっぷり入っていました。

最初はまず、お米と一緒に炊いてみてはいかがでしょうか。

お米と一緒に炊くときは、キヌアの量の約1.5倍を目安に水を足して下さい。

また、キヌアを粉状にしたものは粘性があるので、小麦粉に混ぜて使うとコシの強い生地を作ることができます。

おすすめのキヌア

こちらのキヌアは、知り合いのペルー人も利用している南米ペルー産のキヌアです。プチプチした食感を是非お楽しみください。