口の中が痛くてツライ『口内炎』。
口内炎になる原因は様々なですが、日頃の栄養バランスの乱れも一因となります。
では、口内炎対策には食事面でどんな事に気を付けたらよいのでしょうか。
このページでは、管理栄養士が口内炎対策に大切な栄養素とおススメする食品についてご紹介していきます。
口内炎とは
虫歯や歯肉炎など、口の中でおこるトラブルには様々なものが存在します。
中でも、口の粘膜に炎症がおきるのが口内炎です。
口内炎は炎症の起こる場所で名前が違い、舌で起こるものを舌炎、歯ぐきなら歯肉炎、クチビルなら口唇炎、口角なら口角炎と呼ばれています。
口内炎の原因とされるものは色々あります。口の中を噛むなど口の中に傷がつくことでおこるものや、体調不良で一時的におきるもの、食事習慣の乱れが原因でも引き起こされます。
特に偏った食生活や過度の飲酒が続くと、カラダの栄養バランスが崩れ免疫力やカラダの回復力が低下するため口内炎になりやすくなります。
口内炎に必要な栄養素
口内炎を予防するためには、食事の中で『ビタミンB群』をしっかり補っていくことが大切です。
ビタミンB群は主に代謝をスムーズにするために働くビタミンで、エネルギッシュに活動したり、疲労の回復に欠かせない微量栄養素で、不足すると口内炎になりやすくなります。
『群』という名前がついているように、ビタミンBにも種類が存在していますが、中でもビタミンB2とナイアシンが不足してしまうと口内炎になりやすくなってしまいます。
よって、口内炎対策ではビタミンB群を含んだ食べものを組み合わせて食べることが重要になってきます。
口内炎対策におススメする食品
次に、口内炎対策におススメする食品をご紹介しておきます。
- 肉類
- 魚類
- レバー類
- ナッツ類
肉・魚
肉や魚はビタミンBを含むだけでなく、健康維持にかかせないタンパク質も摂取できるため、全体的な栄養バランスをとるためにもおススメです。
中でも鳥胸肉とマグロやカツオは特におススメ。これらの食品には『イミダゾールペプチド』という成分が含まれており、抗疲労効果があることが報告されているので、疲労による口内炎で悩まされている方は取り入れると良いでしょう。
ナッツ類
「忙しくて毎回の食事に気を使っていられない」という方であれば、アーモンドなどのナッツ類を間食に食べるのもアリです。
ナッツ類にはビタミンBをはじめ各種ビタミン・ミネラル、良質な脂質が含まれているため口内炎だけでなく、健康や美容面からみても食べるメリットは多いです。
時間の空いた時に気軽に食べれるため、忙しくて食生活が乱れがちな方は取り入れてはいかがでしょうか。
食べ方
ビタミンBは水に溶ける水溶性であるため、刺身など生食できるようであれば、そのまま食べた方が効率よく摂取できます。加熱して食べる場合であればスープなど、汁ごと食べれる調理法を選ぶと良いでしょう。(レバーや肉類は食中毒の危険性があるので、必ず加熱調理して食べましょう)
ただし、ここで紹介した食品だけを食べていけば良いという訳ではありません。基本的にバランスの良い食事が第一になってきますから、ここで紹介した食品とその他の食品を組み合わせて食べるようにしましょう。
食事のバランスについては下記ページで紹介しているので参考にしてみて下さい。
■栄養士が実践する『バランスの良い食事が摂れるようになる4つの方法』
その他に気を付けるべきこと
症状がつらいなら調理の工夫を
口内炎の症状がひどく、食事を摂りずらいという場合であれば、とろみをつけたり、よく煮込んで柔らかくするなど調理の工夫をすると痛みを抑えて食事を摂ることができます。
痛いからといって食事を摂らないと治りが遅くなりやすいので、食べやすいように工夫をしましょう。
刺激物は控える
口内炎の時は刺激の強い料理や食べ物は控えるようにしましょう。アルコールや香辛料を使用した辛い料理、塩分の多いものは口内炎に刺激を与えてしまうので控える必要があります。これらは回復を遅らせ、症状を悪化させかねないので注意するようにしましょう。
またタバコも控えた方が良いです。タバコに含まれるニコチンは口腔粘膜血管の血流量を低下させ、免疫機構への影響(白血球、マクロファージの機能低下)があるとされます。