糖質の摂取量

血糖値スパイクとは

血糖値スパイクと食品
血糖値スパイクとは、血糖値が急上昇と急降下を繰り返すことをいいます。
血糖値は通常、食後に上昇し、時間の経過と共に下降していきます。健康な方の場合、この上昇と下降はゆるやかに行われますが、「血糖値スパイク」は、血糖値が急激に上がったり、急降下したりと激しい動きをします。グラフで見て頂くとまるでジェットコースターのようであることがわかります。

血糖値スパイクの症状

血糖値スパイクになってしまうと下記の症状が現れるとされています。

・頭痛
・目がかすむ
・発汗
・動悸
・脈が速くなる
・ご飯を食べたのに空腹感がでる
・眠気

なぜ、こんな症状がでるかというと「血糖値」のもとになるグルコース(糖質)の作用によるものです。

血糖値の働き

血糖値スパイクと食事
通常、ご飯(米やパンといった糖質・グルコースを含むもの)を食べると、血中の糖質量が増えます。これが血糖値の上昇です。
この血中の糖質量は、ずっとそのままというわけでなく、すい臓から分泌される「インスリン」というホルモンの作用で「脂肪」に変換されて蓄積されます。グルコース(糖質)が脂肪に変換される事で、血液の中の糖質は減少するわけですから、血糖値が下がります。健康な人はこの作用がゆるやかに行われています。

血糖値が急上昇、急降下すると体が不調を起こすわけ

先に紹介した血糖値スパイクによる症状は、血糖値の急上昇や急降下によるものですが、なぜ症状がでるのかを解説します。

血糖値が急激に下がった場合、いわゆる「低血糖」になって自律神経である「交感神経」が刺激されます。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」が存在しますが、副交感神経は休息時、交感神経は活動時にそれぞれ働いてバランスをとっています。
活動時に優位になる交感神経が、低血糖によってしげきされると、心拍数が速くなるなどの症状がでて、上記で紹介した動悸、頭痛、発汗といった症状がでるのです。

知らないうちに血糖値スパイク(隠れ血糖値スパイク)になっている人もいる

血糖値の急上昇、急降下は「糖尿病」の人に多くみられます。しかし、糖尿病と診断されていない人でも血糖値スパイクになっている人が実は多くいます。「健康診断の血糖値検査は正常だから大丈夫」と安心しないようにして下さい。

糖尿病ではないのにもかかわらず、なぜ血糖値のジェットコースター化が行われるのでしょう。
その原因は食べ物にあります。

血糖値スパイクをもたらす「高GI値食品」

結論をいえば、血糖値スパイクをもたらす食べ物は「高GI値食品」です。健康診断では正常の人も、この高GI値食品ばかりを食べていると、血糖値スパイクになっている事があります。

高GI値食品とは

血糖値スパイクとGI値
高GI値食品とは、「GI値」という値が高い食品のことをいいます。

GI値とは、血糖値の上がりやすさを数値で示したものです。GI値が高いほど血糖値が急激に高くなると理解してくれればOKです。

食事の中で、GI値の高い食品を食べていると健康診断は正常でも、普段は知らないうちに血糖値が乱高下している場合があります。これが繰り返されていると、インスリンを分泌する「すい臓」が疲れてしまい、インスリンの分泌量が減って糖尿病になりやすくなってしまいます。

2001年に流行した「低インスリンダイエット」

血糖値スパイクと低インスリンダイエット
一時期流行った「低インスリンダイエット」を知っていますか?このダイエット法こそ、まさにGI値を考えたダイエット法です。食事内容を低GI値食品に変えることで、糖の吸収を抑え、ダイエットにつなげるというものです。

食品のGI値が知りたい人は下記ページで検索できます。

まとめ

血糖値は、「糖尿病になったら気を付けよう」と思っている人がいますが間違いです。糖尿病になってしまってからでは、改善するのにかなりの努力を必要とします。したがって、血糖値スパイクの危険性を理解して、常日頃から気を付ける事が必要です。