緑黄色野菜食べてますか?
よく「野菜は摂らなければならない」と言われますが、意識しなければなかなか摂れないものです。私も学生時代は野菜が苦手だったので全然食べていませんでした。とくに今回紹介する緑黄色野菜は臭いや味が他の野菜と比べて濃いので敬遠されがちです。しかし、緑黄色野菜に限らず、野菜は健康になるためには欠かせません。
野菜はビタミンの宝庫
ちなみに、日本では野菜を1日に350g食べる事が推奨されています。この数字は実際に測ってみるとわかるのですが、かなりの量になります。おそらく初めて計測した人は「こんなに食べるの?」と思う方も多いでしょう。
なぜそれほどの野菜を食べなくてはならないのか?それは野菜に含まれる「ビタミン」を摂取する為です。ビタミンという栄養素はそれ単体ではエネルギーや体の構成に使われるものではありません。したがって軽視されがちですが、エネルギーの合成や体の調整に使われるので、人間に不可欠な栄養素なのです。
緑黄色野菜と淡色野菜は何が違う?
野菜は主に「緑黄色野菜」と「淡色野菜」に分けられます。これって何が違うかわかりますか?実は野菜に含まれるβカロテンの量によって分かれます。100g中に600μg以上のβカロテンが含まれる野菜が「緑黄色野菜」と呼ばれます。
例えば、大根を例に出してみましょう。皆さんは大根は緑黄色野菜か淡色野菜どちらだとおもいますか?
正解は大根の葉の部分は緑黄色野菜で、沢庵やおでんに使われる白い根の部分は淡色野菜になります。
緑黄色野菜で注目のβカロテンってなに?
βカロテンはカロテノイドの一種で強い抗酸化作用がある栄養成分です。簡単に言うと老化防止作用がある栄養素とでもいいましょうか。βカロテンの主だった健康作用を下記にご紹介します。
・抗酸化作用による老化防止
・悪玉コレステロールを減らす
・動脈硬化、生活習慣病の予防
・夜盲症の防止・改善
・目の疲れ改善
・肌の柔軟性を保つ
・免疫力アップ
ちなみにβカロテンは別名を「プロビタミンA」と言い、体内でビタミンAに変化します。
βカロテン=ビタミンAと勘違いしてしまいそうですが、厳密に言えば違います。
例えばビタミンAとして摂取する場合と、βカロテンとして摂取する場合ではどちらが良いでしょう?
私は迷わず後者のβカロテンでの摂取をお勧めします。なぜならば、ビタミンAとして摂取した場合は過剰摂取で副作用の危険があるからです。
実はビタミンAという栄養素は過剰に摂取しすぎると副作用の危険があります。例えば妊娠中のビタミンA過剰摂取は胎児の奇形発症率が高くなるという報告がありますし、妊娠が関係ない人も過剰摂取してしまうと頭痛や筋肉痛が起こります。
しかし、βカロテンで摂取した場合は副作用の危険はありません。
βカロテンの場合は必要な量だけがビタミンAに変化してくれるのです。必要ない時は脂肪で待機してくれてます。 そう、非常に優秀な栄養なのです。だから、βカロテンを多く含む緑黄色野菜がお勧めなわけです。
緑黄色野菜のβカロテンは○○を使うと吸収率がアップする。
それではβカロテンの体への吸収をアップする事ができる調理法をご紹介いたします。
緑黄色野菜を調理する時はあるものを使ってください。それは・・・
油です。
βカロテンは脂溶性で、あぶらに溶けやすい性質をもっています。したがって緑黄色野菜を油を使って調理した場合、吸収率がアップするのです。
βカロテンを摂りたいと思ったら、生食をするのではなく、油を使って、炒めたり、揚げたりする調理法が非常にお勧めです。
さらに油の状態によっても吸収率は変わります。マヨネーズなどの油と酢が乳化されたものは、油の粒がより小さくなっているのでβカロテンと接しやすくなり吸収も良くなります。
また牛乳やヨーグルト、生クリームの脂質にもβカロテンの吸収を良くする効果があります。食事のお供にヨーグルトをつけるだけでも違います。
βカロテンの多い食品をご紹介
シソ、よもぎ、にら、モロヘイヤ、ニンジン、大根の葉、かぶの葉、パセリ、ほうれん草、小松菜、菜の花、かぼちゃ、ケール、クレソン
まとめ
・野菜はビタミンの宝庫である
・緑黄色野菜、淡色野菜の違いはβカロテンの量
・βカロテンには様々な健康効果がある
・βカロテンには副作用がない
・緑黄色野菜を食べる時には油を使って調理をするとβカロテンの吸収率がアップする