管理栄養士のタイゾーです。
「砂糖ってどんなものを使えばいい?」
「砂糖ってどれも一緒?」
このページはそんな砂糖への疑問をもつ人に向けて作成しています。
お菓子や調理で必ずといっていいほど使われているのが砂糖。
砂糖は私達にとって非常に身近な存在ですが、実はいろんな種類があることをご存知でしょうか。
砂糖は結晶の大きさや風味もさまざまなので、料理の種類によって使い分ける事をオススメします。
ここでは砂糖や甘味類の『種類』と『調理利用ポイント』、『カロリー』および『糖質量』をまとめてありますので、砂糖選びの参考にしてください。
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砂糖・甘味類の種類
まず砂糖にはどんな種類があるのかを確認しておきましょう。
砂糖には色々な種類があり、結晶の大きさ、風味に違いがあるため、料理によって適した砂糖を選ぶ必要があります。
そこで砂糖の特徴と向いている調理法を一覧で紹介しておくので参考にしてください。
※カロリー、糖質量は日本食品標準成分表2015年版(七訂)準拠
砂糖類
砂糖は原料となる「サトウキビ」を砕いて絞り、汁を精製することで作られます。
精製前の状態が黒砂糖で、精製して不純物を取り除いていくことで、白い上白糖やグラニュー糖になっていきます。
『白砂糖』という言い方をしますが、本来は無色透明の結晶になっており、光が反射することで白く見えているのです。
では砂糖の種類から見ていきましょう。
上白糖
特徴
- 真っ白な砂糖で、日本で一番利用されている。
- 結晶が小さく、水に溶けやすいのが特徴。
- 品質を保持するために、ブドウ糖と果糖の混合物(転化糖)が加えられている。
調理の利用
- 様々な調理で使うことができ、使い勝手が良い
カロリー/100g中:384kcal
糖質量/100g中:99.2g
三温糖
特徴
- 薄い茶色
- 上白糖よりも風味がある
- しっとりとしている
調理の利用
- つくだ煮や煮物を作る時に向いている
カロリー/100g中:382kcal
糖質量/100g中:98.7g
グラニュー糖
特徴
- 真っ白でさらさらとしている
- ざらめ糖の中では一番結晶が小さい
- お店でコーヒーを頼むと付いてくるのは、この砂糖
- 角砂糖や粉糖の材料になる
調理の利用
- 洋菓子作りに向いている
- コーヒーや紅茶に
カロリー/100g中:387kcal
糖質量/100g中:100g
白ざら糖(白双糖)
特徴
- ざらめ砂糖というと、この白ざら糖をイメージする人がおおい
- 無色透明で光沢がある
- グラニュー糖よりも結晶が大きい
調理の利用
- 果実酒を作るのに向いている
- 和菓子やクッキー、綿菓子を作るのに向いている
カロリー/100g中:387kcal
糖質量/100g中:100g
中ざら糖(中双糖)
特徴
- 黄色で光沢がある
- 結晶の大きさは白ざら糖と同じくらい
調理の利用
- 煮物に向いている
カロリー/100g中:387kcal
糖質量/100g中:100g
黒砂糖
特徴
- 黒色または褐色が特徴
- 精製されておらず、不純物が多い
- 独特の風味と味をもつ
- 他の砂糖とくらべてミネラルが多く、砂糖の中では一番栄養価が高い
調理の利用
- 料理にコクを出したいときに使用
- 料理の風味付け
- 煮物や、かりんとう作りに利用される
- 色がつくので果実ジャムを作るには不向き
カロリー/100g中:354kcal
糖質量/100g中:89.7g
和三盆
特徴
- 黒砂糖よりも粒が細かい
- 徳島県や香川県で生産される高級砂糖
- 黒砂糖をまろやかにしたような独特の風味をもつ
- 近代化が進んだ現代でも伝統的な製法で作られている
調理の利用
- 和菓子作りに向いている
カロリー/100g中:383kcal
糖質量/100g中:98.8g
でん粉糖類(でんぷん糖類)
砂糖がサトウキビを利用して作られるのに対して、ジャガイモやトウモロコシ、サツマイモを使って作られるものもあります。
それが次に紹介しる『でん粉糖』です。
でん粉糖類は、ジャガイモやトウモロコシ、サツマイモに含まれる『でんぷん』を酸や酵素などを使って作られます。
水あめ
特徴
- 液体で粘りがある
- 感じる甘さは上白糖の1/2以下
調理の利用
- キャンディー(飴)の原料になる
- 煮物のコクを出すのに使われる
カロリー/100g中:328kcal
糖質量/100g中:85g
ぶどう糖(葡萄糖)
特徴
- 液体で粘りがある
- 感じる甘さは上白糖の1/2以下
調理の利用
- キャンディー(飴)の原料になる
- 煮物のコクを出すのに使われる
カロリー/100g中:335kcal
糖質量/100g中:91g
果糖
特徴
- 果汁やハチミツに含まれる糖分
- 糖類の中でもっとも甘味が強い
- 吸水性が強い
- さっぱりとした甘さが特徴
調理の利用
- ジュース(清涼飲料水)の甘味に使われる
- お菓子の風味付けや色付けに利用
カロリー/100g中:368kcal
糖質量/100g中:99.9g
その他の甘味類
ハチミツ
特徴
- ハチが採取した花の種類によって成分や色、香りが違ってくる
- 甘味成分はブドウ糖と果糖で構成され、少量のオリゴ糖も含んでいる
- 鉄やビタミンB1を少量含む
調理の利用
- 煮物やお菓子への利用
- ヨーグルトやパンなど、ちょい足し甘味料として使いやすい
カロリー/100g中:294kcal
糖質量/100g中:79.7g
メープルシロップ
特徴
- さとうかえでの樹液を煮詰めたもの
- 砂糖類に比べてカロリーが少ない
- 独特の風味をもつ
- まろやかな甘味をもつ
- カルシウムやカリウムを比較的多く含む
- 樹液の採取時期が遅いものほど、色が濃く、くどさが出る
調理の利用
- お菓子の甘味や風味付けに向いている
- ハチミツ同様、ヨーグルトやパンなど、ちょい足し甘味料として使いやすい
カロリー/100g中:257kcal
糖質量/100g中:66.3g
料理に使う上白糖はグラニュー糖や三温糖でもいいの?
「料理を作る時に、上白糖が無かったらグラニュー糖でもいい?」
という質問もよく受けます。
結論を言えば、問題ありません。
ただ覚えておいて欲しいのは、料理の仕上がりが変わるということです。
実際に触るとわかりやすいのですが、上白糖とグラニュー糖を比べると、上白糖はしっとりとしており、グラニュー糖はさらさとしています。
これは含まれる水分量に差があり、上白糖の方が水分量が多いのでしっとりとしているのです。
この差は料理の仕上がりに影響してきます。
たとえば、クッキーなどの焼き菓子を作る場合、グラニュー糖だとサクっとした仕上がりになりますが、上白糖だとしっとりとした仕上がりになります。
また煮物はグラニュー糖だとあっさりとした甘味、上白糖や三温糖だと濃厚な甘味になります。
これはどちらが良いというわけでなく、自分が『どのように仕上げたいか』なので、好みに合わせて使い分けるようにしましょう。
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