もち麦とは
近年、大麦の健康効果が見直されていますが、もち麦も大麦の一種です。
大麦の中でも粘性が高く、プチプチとした食感のものを「もち麦」と言います。
大麦は麦茶やビール、麦焼酎に麦飯などで利用されていますが、小麦と比べると馴染みが薄いかもしれません。大麦は小麦や米、トウモロコシと同じ「イネ科」の穀物です。一般的には大麦の中でも「押麦(おしむぎ)」と「もち麦」、「二条大麦」「六条大麦」が飲食物に利用される事が多いです。
この中でも、もち麦には水溶性の食物繊維であるβグルカン等の成分が多いため、ダイエット効果や便秘の予防・改善といいた効果が期待できます。またタンパク質やビタミンB1や食物繊維などの栄養素も含みます。
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もち麦と押麦の違い
もち麦と押麦(おしむぎ)の違いがわからないという方の為に違いを解説しておきます。
米には「うるち米」「もち米」という種類がありますが、大麦も同じように「うるち性」と「もち性」のものに別れます。うるち性とは性とは粘性が低い品種で、もち性は粘性が高く弾力があるものをいいます。この粘性はデンプンの「アミロペクチン」という構造によるもので、アミロペクチンが多いと粘性が高くなります。
もち麦と押麦の違いとは、まさにこの「粘性」の違いにあります。粘性のひくい、うるち性のものが「押麦」。粘性が高く、プチプチとした食感のものが「もち麦」です。
大麦の分類については下の表を参考にして下さい。
もち麦のダイエット効果
もち麦は当サイト内でも■もち麦ダイエット!もち麦が痩せやすいカラダにする3つの理由で紹介している通り、ダイエットに役立つ食材です。
もち麦に多く含まれる「βグルカン」はダイエットに役立つ栄養素です。βグルカンは「水溶性の食物繊維」で、水に溶けやすい性質をもつ食物繊維です。このβグルカンは糖や脂肪を吸着してカラダの外に排泄する作用があるため、過剰な糖や脂肪の吸収を防いで太りにくい体つくりをサポートしてくれます。
また、もち麦は血糖値の急上昇を抑える働きもあります。これもβグルカンなどの、もち麦に含まれている食物繊維の作用です。ご飯やスイーツなどを摂取すると血糖値が急上昇します。すると「インスリン」というホルモンが多く分泌され脂肪に変換されやすくなります。したがって血糖値の急上昇を防止することが大切。そこで食物繊維を一緒に摂取することで血糖値の急上昇を防ぐ事ができます。
この血糖値の上昇については食品のGI値というものが関わっています。GI値が高いものは血糖値が上がりやすい食品で、逆に低いものは血糖値が上がりにくい食品です。下記ページでGI値についてまとめてありますが、GI値が低いものは総じて食物繊維量が多い傾向にあります。
もち麦は便秘の改善・予防をサポート
もち麦には、先に紹介した「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性の食物繊維」の2種類が含まれていますが、この2つは便秘の予防・改善に非常に役に立つ栄養素です。
不溶性の食物繊維は便の量を増やして、腸に刺激を与えることで腸の活性化を促す作用を持ちます。さらに水溶性食物繊維の方は便を柔らかくして便の排泄を促す作用があります。したがって、もち麦はそれぞれの食物繊維が相乗効果を生み出すことで便秘の予防・改善に役立つ食材と言えます。
もち麦は免疫力アップをサポート
もち麦のβグルカンは腸内環境を改善することで免疫力アップに繋がります。
免疫力を上がるためには、腸内環境を整える事が大切。特に「小腸には免疫細胞の6割が存在している」とも言われ、病原体などに対して抗体を作りだす「リンパ球」という免疫細胞は6割異常が小腸に存在しています。その為、腸内環境を改善することは、消化や吸収を良くするだけでなく、免疫力の向上や維持にも見逃せない事です。
もち麦のβグルカンは便の排泄をスムーズにすることで、腸内環境を改善するのに役立ちます。またβグルカンは胃で分解されずに腸まで届き、善玉菌のエサになることで腸内環境の改善をサポートしてくれます。
もち麦の糖質量
もち麦の糖質量は100g中に65.2gとなっています。
糖質に関してはご飯同様、高くなっていますから糖質制限ダイエットを行っている方には不向きな食材といえます。
ただ、カロリーベースのダイエットを行っている方や健康目的で取り入れるには良い食材です。
もち麦の栄養成分表
100g中の栄養成分
エネルギー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食物繊維 | 水溶性 |
339kcal | 9.5g | 1.6g | 78.1g | 12.9g | 3.9g |
ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | 鉄 |
2mg | 170mg | 17mg | 25mg | 1mg |
ビタミンA | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ビタミンC | 食塩相当量 |
0μg | 0.06mg | 0.04mg | 0mg | 0g |
もち麦ごはんがオススメ
もち麦を取り入れる際は、白米を炊く時にもち麦を一緒に入れて炊く「もち麦ごはん」をオススメします。
もち麦ごはんは、通常の白米ごはんよりも低カロリーで食物繊維を多く摂取することができます。とくに白米は空きっ腹に食べると血糖値を急上昇させやすいので、もち麦ごはんを取り入れる事で血糖値の上昇を抑えダイエットや健康に役立ちます。
白米のカロリー:252kcal
もち麦ごはんのカロリー:216kcal
※ともに150g
もち麦ごはんの作り方は以下のページで紹介していますので是非参考にしてください。
■もち麦ダイエット!もち麦が痩せやすいカラダにする3つの理由
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