「秋になって過ごしやすくなったはずなのに、体調が良くない・・・」そう感じている人はいませんか?秋は過ごしやすい季節ですが、あなどってはいけません。気をつけないと秋に多くなる病気にかかってしまうかもしれませんよ。ここでは栄養士が教える「気をつけたい秋の病気ランキング」をご紹介します。秋にどんな病気になりやすいのかを理解して、予防・改善に努めましょう。
なぜ秋に病気にかかりやすくなるのか
気温や湿度も過ごしやすくなったのに、逆に体の調子が悪くなる人もいます。これは下記のような原因が考えられます。
・暑い夏を過ごして来たことで、体力や落ちてしまった
・急に気温や湿度が変化した事で、脳の自律神経のバランスが崩れてしまった
・上記による免疫力低下
第1位 食中毒
食中毒というと、高温多湿の夏に多くなるイメージですが、1年の中で食中毒が一番多くなるのは10月です。
なぜ秋に食中毒が多くなるのかというと、秋は食中毒になりやすい食材を食べる機会が増えるからです。秋は「食欲の秋」と言われるほど多くの食材が収穫されますが、その中には食中毒になりやすい食材も存在するのです。また、運動会やお祭りといったイベントが増えることで外で食事をする機会が増える事も原因の一つです。
秋に多い食中毒
・細菌性食中毒・・・サルモネラ菌、カンピロバクター
・毒素型食中毒・・・ノロウィルス
・自然毒中毒・・・キノコ、ふぐ
細菌性の食中毒は行楽シーズンで野外で食事を摂る場合に起こしやすいのが特徴です。弁当も持っていく場合は保冷剤を必ず使い、食べる前は手洗い・消毒を行うように配慮しましょう。
ノロウイルスは冬に多くなりますが、秋にも多く発生します。原因は牡蠣(かき)などの2枚貝なので、牡蠣などを食べる際は必ずよく加熱しましょう。※生牡蠣を食べる人はある程度覚悟して食べなくてはいけません。
キノコによる食中毒は秋に特に多くなります。山菜摂りなどで、食べれそうなキノコを見つけても安易に食べてはいけません。毒キノコの中には命に関わるものもあります。
第2位 喘息(ぜんそく)
秋は気温の変化や気候の変化が激しいため喘息の症状が出やすくなってしまいます。特に夏の終わりから秋は台風が多くなり気候の変動がより激しいので注意が必要です。
喘息は気道に慢性的なアレルギー性の炎症が起こる事で、ゼーゼー、ヒューヒューという発作性の呼吸困難や息苦しさがでます。秋の気温や気候の変動は、このアレルギー反応をおこしやすくしてしまうのです。
また、夏に増えたダニの死骸を吸い込んでしまう事も、秋に喘息が増える原因とも言われています。おかしいと思ったら病院を受診するようにしましょう。
第3位 花粉症
花粉症は春先に増えるイメージですが、秋にも起こります。
原因となるのは「ヨモギ」、「ブタクサ」、「カナムグラ」といった植物の花粉です。くしゃみ、鼻づまり、鼻水、目のかゆみといった症状が出ます。
ブタクサ(豚草)
キク科の植物。花粉の飛散時期は8~10月です。全国で自生するのを見かけます。杉やヒノキについで花粉症患者が多い。
ヨモギ(餅草)
キク科の植物。花粉の飛散時期は8~10月です。ヨモギ餅でも有名ですが、食べる事ができます。また昔から薬草としても用いられてきました。
カナムグラ
アサ科の植物。花粉の飛散時期は8~10月です。つるを伸ばし、電柱や木等に巻きついて成長します。
花粉症対策にはマスクが有効です。さらに髪に花粉がつかないように帽子を被るのも良いでしょう。症状がひどく出る場合は病院を受診しましょう。
第4位 秋バテ
秋バテとは、夏で体力が消耗し秋に体の不調が起こる不調のことをいいます。
秋バテの症状
・疲れがとれない
・体がだるい
・肩こり
・睡眠不足
・冷え
・頭痛
秋バテの原因
・夏の暑さによる体力低下
・気温や気圧による自律神経の乱れ
・エアコンによる体温低下
秋バテを改善する為には、自律神経の乱れを正す事が大切です。自律神経の乱れにはストレスを解消する事が大切です。休日などは趣味や運動をするなど、心身のリフレッシュする時間を作るようにしましょう。
また、体が冷えないようにする事も大切です。38度くらいの、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かると体の内部から温まり、血液の流れが良くなります。
第5位 白内障
秋に白内障にかかりやすくなる理由は「紫外線」にあります。秋の紫外線量は、梅雨から夏にかけてほど強くありません。しかし、空気が澄んでいるため紫外線が直接体にあたることになります。
白内障は加齢だけが原因ではなく、目に紫外線を浴びることも白内障の原因になります。紫外線が当たると水晶体のタンパク質が変化して白内障になる可能性が高まります。
秋に外出する際にはUVカットのサングラスを着用するようにしましょう。
まとめ
今回は秋にかかりやすくなる病気をご紹介しました。秋は過ごしやすい反面で、免疫力や体力の低下が起こります。生活習慣、食習慣をととのえて過ごしましょう。
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