管理栄養士のタイゾーです。

「アーモンド」や「クルミ」「カシューナッツ」といった「ナッツ」を、おやつとして取り入れている方もいるのではないでしょうか。

ナッツ類は栄養価が高い反面、糖質が少ないためダイエットをしている人の間食として人気がある食品です。

しかしナッツ類はダイエットだけでなく、「がん予防効果」も期待できるのをご存じでしょうか。2017年、ドイツのイェーナー大学の研究結果によって、ナッツ類のがん予防効果が発表されています。

これまでナッツの様々な健康効果が判明してきましたが、今回は「がん」との関わりについて、イェーナー大学の研究や含まれる栄養素の観点から、ナッツのがん予防効果について解説していきます。


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増加する「がん患者」

様々な病気の中でも取り分け多くの方が気になるのが「がん」ではないでしょうか。

厚生労働省の発表によると、現在がんになる人は2人に1人と言われ、そのうちがんで亡くなる方は3人に1人と言われています。(平成19年人口動態統計より)全く他人事ではない数字ですよね。

平成20年の患者調査によれば、継続的に治療を受けている人は152万人という調査結果がでており、非常に多くの人が「がん」に悩まされているのがわかります。

なぜこれほどまでに「がん」が増えているのでしょう。

がん増加の要因は様々な事が言われているのですが、私が大きい要因として考えているのは、日本人の「食の変化」です。

日本人にがんが増えている理由のひとつが「食の欧米化」と言われており、それまでの和食中心の食生活が、肉やファーストフードなど食事内容が「欧米化」したことで栄養バランスが崩れ、がんになりやすい食環境になったと考えられます。

したがって、食事の中で「がん予防につながる食品」を食べ、再度「食の変化」を図ることが注目されるようになりました。

今回紹介するナッツ類についても、がん予防につながる食品のひとつと言えるでしょう。

ナッツ類のがん予防効果

クルミがん予防
これまでナッツ類の健康効果は「心臓病予防」「血管をキレイにする」「肥満予防」といった事が言われていました。さらに近年では「糖質が少ない」という特徴からダイエット中のおやつとして注目されるようになりました。しかしそれだけでなく、日本人に一番多い「がんを予防する効果」も期待できる事がわかってきました。

ではなぜナッツでがん予防が出来るのでしょう。次にナッツで「がん予防」が期待できる理由をご紹介していきましょう。

がんの原因である活性酸素を抑える

ナッツでがん予防が期待できる理由のひとつが「抗酸化ビタミン」が含まれている事です。

ちなみに抗酸化ビタミンというのは、がん細胞が増える原因となる「活性酸素」という物質を除去してくれるビタミンの事です。

活性酸素って?

活性酸素」についてご存じない方の為に、活性酸素について少し解説しておきます。

まず、活性酸素とは私達のカラダの中に必ず生まれる物質である事を知っておいて下さい。健康な人は体内で発生していないというものではなく、万人が必ずカラダの中で作られています。

活性酸素を知っている人は「活性酸素=悪者」というイメージがあるかもしれません。しかし本来は細菌などの外敵を倒す為に働いており、身を守ってくれる役割があるのです。

ただ、活性酸素が必要以上に分泌されてしまうと話が変わってきます。それまでは外敵を倒してくれていた活性酸素は、多く増えすぎると「正常な細胞」まで傷つけるようになります。この傷が細胞の「がん化」を招くのです。

したがって多くなった活性酸素は悪さをするため、除去して少なくする必要があるのです。そのために役立つのがナッツの「抗酸化ビタミン」というわけです。

ナッツの抗酸化ビタミンとは栄養素の名前でいうと「ビタミンE」といいます。

このビタミンEが多く含まれているため、活性酸素を少なくして「がん予防」が期待できるのです。

またビタミンEだけではなく、ナッツには「ルテイン」などのカロテノイドや「ポリフェノール」などの抗酸化成分も含まれているため併せて、がん予防が期待できます。

がんを抑えるSOD酵素が活性化

2017年に発表されたドイツのイェーナ大学マイケル・グレイ教授の研究発表によれば、ナッツ類には、カラダの「SOD」という酵素が活性化することで、がんが増殖するのを防ぐ効果がある事が判明しています。

「SODの活性ってどういうこと?」と思う方のために、まずはSODについて解説しておきます。

SODとは体内に存在する「酵素」のことで、別名を「スーパーオキシドジスムターゼ」といいます。

この酵素は体内で作られる「強い抗酸化作用」を持つ酵素です。先に紹介したビタミンEやポリフェノール、カロテノイドといった成分にも抗酸化作用がありますが、実は体内でも「抗酸化」して老化防止に働く酵素が作られているのです。それが「SOD酵素」です。

しかし、年齢とともにカラダの酵素を作る力は衰えていくため、SODも作られなくなってきます。これが、老化とともにガンになりやすくなる要因とも考えられますが、マイケル・グレイ教授によればナッツを食べることによって体内のSOD酵素が活性化する事がわかっています。

がん細胞が自滅する

「アポトーシス」という言葉をご存知でしょうか。これは別名「細胞死」ともいい、人間のカラダにはがん細胞などの異常が発生すると、自爆してがん細胞が増えないようにするシステムが備わっています。これをアポトーシスといいます。

マイケル・グレイ教授によればナッツを摂ることでこの細胞死が誘発され、がん予防につながる可能性が示唆されています。

がん予防が期待出来るナッツの種類

ナッツには様々な種類がありますが、ここでイェーナ大学が発表した、がん予防効果が期待出来るナッツを御紹介しておきます。

  • マカダミアナッツ
  • ヘーゼルナッツ
  • クルミ
  • アーモンド
  • ピスタチオ

ナッツを選ぶ時は「ローストしただけ」の物を選ぼう

ナッツを買う際は是非「ロースト」しただけの物を選ぶ事をおススメします。

スーパーやコンビニなどで売られているアーモンドなどのナッツ類の中には、塩が混ざっているものを多く見かけます。

これは「お酒のつまみ」を目的としており、お酒に合うように食塩が混ざっている事がある訳ですが、健康の為に食べるなら食塩不使用のローストしただけの物をおススメします。

過剰な塩分は高血圧を招くだけでなく、がんが増える原因にもなります。

「食塩不使用」という文字の物を選んで下さい。

まとめ

ナッツは「血管に良い」とか「ダイエットに良い」といったイメージを持つ方が多いように思いますが、このページでご紹介したように「がん予防」も期待できる食品です。

もちろん薬のように効果が確約されているわけではありませんが、間食に添加物だらけのお菓子を食べるよりよっぽどがん予防に役立ちます。

ダイエットには縁の無い方も、健康を考えておやつにナッツを取り入れてはどうでしょうか。


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