「カルシウムが多い食品って何がある?」
このページはそんな疑問を持つ人に向けて管理栄養士が作成しています。
私たちが食事で必ず摂取しなければならないカルシウム。歯や骨などの健康維持に日々利用される栄養素です。
そんなカルシウムを多く含むおススメ食品をランキング形式でご紹介していきます。
スポンサーリンク
日本人は1日50~150mg程度カルシウムが足りていない
まず、私たち日本人がカルシウムが足りているかどうかですが、結論をいうと足りていないというデータが出ています。
平成28年の国民健康・栄養調査報告によれば、日本人(20歳以上)のカルシウム摂取量は男性:498mg、女性:492mgとなっています。
で、どれくらいカルシウムが必要なのかを示す推定平均必要量ですが、食事摂取基準2015では下記のように定められています。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
年齢(歳) | 必要量(mg/日) | 必要量(mg/日) |
1-2 | 350 | 350 |
3-5 | 500 | 450 |
6-7 | 500 | 450 |
8-9 | 550 | 600 |
10-11 | 600 | 600 |
12-14 | 850 | 700 |
15-17 | 650 | 550 |
18-29 | 650 | 550 |
30-49 | 550 | 550 |
50-69 | 600 | 550 |
70以上 | 600 | 500 |
上記の表に栄養調査の摂取量を照らし合わせると、各年齢のカルシウム不足量は・・・
年齢 | 男性 | 女性 |
18-29 | -152 | -58 |
30-49 | -52 | -58 |
50-69 | -102 | -58 |
70以上 | -102 | -8 |
上記表から言えば、20歳以上の全てでカルシウムは不足しているという結果になり、1日に50~150mg程度が不足していると言えます。
もちろんこれはデータ上の話であり、全ての人がカルシウム不足になっているわけではありません。しかし、現状のデータを見ると成人以上の全ての年代でカルシウム摂取量がマイナスになっていることから、カルシウムは意識して摂らなければ必要量に届かないと言えます。
カルシウムが不足すると、骨密度が低下して骨折の原因になったりと生活に支障をきたす可能性がありますから、普段からカルシウムを多く含む食品を摂ることをおススメします。
管理栄養士がおススメするカルシウムが摂れる食品ランキング
さて、ここからは私がカルシウムを摂取するためにおススメする食品をランキング形式でご紹介していきます。
このランキングは単にカルシウムの含有量を順位にした訳ではなく、食べやすさや、その他に含まれる栄養素等を考えて順位にしてあります。
7位 煮干し 5尾 Ca:220mg
骨ごと食べることができる煮干しはカルシウムが豊富です。
ただし、ネックなのは硬いことです。歯が悪い方やアゴの力が弱い方は向いていない食品です。
それでもカルシウムがたっぷり含まれていることには変わりがありませんし、歯やアゴが悪くない限り優秀な食品です。
6位 小松菜 1/4束80g Ca:120mg
野菜でカルシウムを摂取したい場合は、緑黄色野菜がおススメです。
中でも私がおススメしたいのは小松菜。小松菜は1/4束(およそ80g)で120mgものカルシウムが含まれており、その他にもビタミンやミネラル類も多く含まれています。
また、小松菜は緑黄色野菜の中でも味のクセが少ないので、比較的食べやすいでしょうし、生食でスムージーなんかにも利用できます。
5位 木綿豆腐 1/2丁(150g) Ca:180mg
ローカロリーな豆腐はダイエット等に利用される事がありますが、カルシウム含有量もたいしたものです。
1/2丁(150g)に180mgのカルシウムが含まれています。
柔らかく、噛む力をそこまで必要としないため、入れ歯の方や飲み込むチカラが弱っている高齢者の方などにおススメできる食品です。
さらにカラダをつくるタンパク質も豊富ですから、健康維持にピッタリ。
4位 納豆 1パック(50g) Ca:45mg
植物性食品の中でも大豆はカルシウムを豊富に含んでおり、大豆を原料に作られる納豆もカルシウムが含まれています。
1パック(50g)あたりのカルシウム含有量は45mg。1パックで不足量を補えると言い難い部分はありますが、食事の一品として加える事で1日の総カルシウム摂取量を底上げすることはできるでしょう。
また第3位とした理由は、納豆がカルシウムだけでなく、タンパク質、食物繊維やナットウキナーゼといった健康に役立つ成分も豊富に含んでいるからです。
ただカルシウムを摂るというだけでなく、栄養バランスの面からもおススメできる食品です。1日1パックを目安に食べることをおススメします。
3位 ヨーグルト(無糖) 150g Ca:180mg
乳製品がダメでなければ、ヨーグルトは優秀はカルシウム源となるのでおススメです。
1個(150g)あたり180mgのカルシウムを摂取できるので、1日1個を目安に食べれば不足分を補うことが可能です。
さらにヨーグルトには乳酸菌などの腸内環境の健康維持に役立つ成分も含まれているため、付加価値もあることから3位にしました。
2位 チーズ 1切(20g) Ca:126mg
チーズもカルシウムを豊富に含んでいるのでおススメです。
プロセスチーズであれば、1切れ(20g)で126mgものカルシウムを摂取できてしまうので、間食に利用することでカルシウムを十分に摂取できるでしょう。
また、脂質が多い反面、糖質の含有量が低いため糖質制限ダイエットなんかには利用することができます。
おやつタイムにはプロセスチーズを1ピース食べてはいかが。
1位 牛乳 1本 Ca:220mg
私がカルシウムを摂取するに、最もおススメするのが牛乳です。
カルシウム=牛乳という認識を持つ人も多いでしょうが、やはりカルシウム摂取は牛乳がナンバーワンです。
牛乳はカルシウムを豊富に含むだけでなく、吸収率も非常に良いのが特徴です。
さらに、カラダを作るタンパク質やエネルギー源となる糖質と脂質もあわせ持っているため、カルシウム摂取という観点だけでなく栄養バランスからいっても非常におススメです。
ちなみに、牛乳のカルシウム含有量は1本(200ml)あたり220mgを誇っており、1日にちいさいコップ1杯飲むだけでも日本人のカルシウム不足分は補えてしまいます。
ただし、牛乳は「飲むと下痢になる」など体質によっては合わない方もいます。そんな方はこのページで紹介したその他の食品で補うようにしましょう。
栄養はバランス。カルシウムだけ摂れば良いわけではない。
このページでは、カルシウムを摂れる食品をご紹介しましたが、最後に伝えたいのは栄養はバランスが最も重要であるということです。
確かにカルシウムは健康な骨の維持など、重要な役割を果たしています。しかし、私たちのカラダは様々な栄養素を取り込んで作られているため、カルシウムだけ気にしておけば良いという訳ではないのです。
エネルギー源となる炭水化物(糖質)、カラダをつくるタンパク質、脂質、それらを利用するために必要なビタミン類などバランス良く摂取することが健康には大切です。
ランキングで紹介した食品を参考に、他にも、ごはん&パン(糖質)、肉・魚・卵・大豆(タンパク質)、野菜果物類(ビタミン・ミネラル)をまんべんなく食べていくようにしましょう。
スポンサーリンク