「糖化」という言葉をご存知ですか?
近年使われるようになった「糖化」という言葉。実はカラダの老化の元凶であることが徐々にわかってきました。今回はそんな糖化に関する基礎知識と、糖化を防ぐ方法をご紹介します。
そもそも糖化とは
聞きなれない人もいらっしゃるでしょうが、そもそも糖化とは何でしょう?
糖化とは「コゲ」である
簡単に言えば、カラダが焦げ付いた状態と思って下さい。ホットケーキをフライパンで焼いた時に、きつね色の焼き目がつきますよね?あれがカラダの中で起こるというイメージです。
詳しく言えば、食事やおやつなどを食べた時に、過剰になった「糖質」が、臓器やホルモンを作っているタンパク質と結合し、温まってタンパク質が「コゲる」現象をいいます。
このコゲた物質が「AGE」と呼ばれ、これがカラダの老化を促進して、様々な異変を起こしていく事が判明しています。
■カラダのコゲ(AGE)が体に及ぼす影響
・肌が老化
・カラダが老化
・体の機能が低下する
・炎症をおこして病気になりやすくなる
カラダがコゲてしまうと、細胞が働けなくなる事で様々な影響がでてしまいます。血管は固くなり、肌は老化し、臓器の機能も落ちてしまいます。
カラダの糖化を防ぐ4つの食事法
カラダの糖化を防いで、改善していくためには「食事」がカギを握っています。
糖化してAGEが作られても、排除する事ができます。その為には食事改善を行う事が必要です。次に糖化を防ぎ、改善する為の4つの食事法をご紹介しましょう。
1.糖質を過剰に摂りすぎないようにしよう。
糖化の原因は、先に紹介したように、過剰に摂取した「糖質」です。
したがって、糖質を過剰に摂りすぎないように食べ物を気をつける必要があります。
糖質は一日の摂取エネルギーの50~60%が目安。
例:30代女性の場合
・1日に必要なエネルギー1750kcal ・糖質目安量60% ・糖質は1g=4kcal
1750kcal×0.6=1050kcal
1050÷4=262g
つまり、30代女性は一日に262gぐらいの糖質で納めると良いということです。
食材の糖質量は下記から見る事ができます。
※気をつけて欲しいのは、糖質は必ず必要な栄養素だという事です。最低でも1日に150gは食べるようにして下さい!
2.野菜を必ずメニューに入れる
野菜には、糖化対策にとって様々なメリットがあります。
・かさが増える事で糖質の食べ過ぎを抑えることができる
・野菜には、カラダの老化を抑える抗酸化成分が豊富に入っている
野菜は食物繊維が豊富なので、食べ過ぎを防止できますし、各種ビタミン類はカラダの老化を抑える働きを持ちます。特に緑黄色野菜には老化を防ぐ成分が多いのでオススメです。
牛丼などの「丼物」を食べる時にも、サラダを1品加えるなどの工夫をして下さい。
3.AGE対策にはアーモンドがオススメ
おやつには甘いお菓子ではなく、アーモンドがおすすめです。
アーモンドには、体内の糖化反応を軽減する働きがあることが判明しています。また、食品に含まれるAGEと結合して吸収を防ぐ働きがありまし、糖質量もそんなに高くありません。
少し小腹が空いたな・・・。という時は、甘いお菓子をつまむのではなく、アーモンドを食べるようにしましょう。
4.GI値が低い食材を取り入れるようにしよう
血糖値が高い状態が続くと、カラダの糖化は促進されてしまいます。したがって、血糖値が上がりにくい食事習慣が大切になってきます。
そこで、摂るように心がけたいのが「低GI値食品」。
GI値とは簡単に言えば、血糖値の上昇速度を数値化したものです。GI値が高い食品ほど、血糖値が急激に上昇しやすくなります。日頃食べているものを低GI値食品に買えるのも、糖化対策には有効です。
特に、ご飯やパンなどの主食に糖質が多く含まれていますので、主食を低GI値化すると良いでしょう。
例) 白米 → 玄米 食パン → ライ麦パン
GI値食品は下記にまとめてありますので、お好みの食品を検索して下さいね。
糖化対策には運動も有効
食事以外にも、糖化対策に有効なのが「運動」です。
運動には、体内の糖質をエネルギーとして燃やす働きがあります。糖質が燃えることで、カラダの糖化を防ぎ、若返らせる事が可能なのです。
運動といっても、きつい運動をする必要はありません。ウォーキングなどの無理をしない運動でも効果はあります。週2回、30程度のウォーキングを導入するようにしましょう。
まとめ
カラダのコゲであるAGIについては、近年老化の元凶であることがわかってきました。食事の糖質量を減らせば、AGIの産生を減らすことは可能ですが、糖質は人間にとって必ず必要な栄養素です。最低でも1日に150gは摂るようにしましょう。でないと、カラダがうまく動かなくなりますよ。
最近では、低糖質ダイエットが流行っていますが、糖質=悪い なんてイメージは絶対に持たないで下さい。ポイントは「摂りすぎは良くない」という事です。