栄養価の高い野菜

『栄養の多い野菜って何を食べたら良いんだろう?』

『野菜を食べようと思うんだけど、何がおススメ?』

このページはそんな疑問や悩みを持つ人に向けて管理栄養士が作成しています。

 

厚生労働省が定める『健康日本21』では1日350gの野菜摂取量が推奨されています。

1日350gの野菜を摂るのは大変かもしれませんが、野菜を多く食べることは健康や美容から言ってもメリットは非常に多くあります。

しかし、「どんな野菜を食べたら良いんだろう・・・」と思う方もいることでしょう。

そこでこのページでは、私が管理栄養士としておススメする栄養価の高い野菜を5つご紹介させて頂きます。

野菜選びの参考にしてみて下さい。


スポンサーリンク




栄養価の高いという基準について

一般的に食品の栄養価が高い、低いを決める基準として『カロリー』があります。

カロリーとは、その食材が私たちのカラダで生み出す熱量、つまりエネルギーを数値化したもので、カロリー量が高いほど栄養価が高いものを表しています。

しかしカロリーだけで判断してしまうと、必然的に脂質が多い食品が上位を独占します。これは1gあたりのカロリーがタンパク質や糖質と比べ、脂質が圧倒的に高いからです。

よってここで紹介するおススメ野菜は、カロリーだけでなく含有されるビタミン、ミネラル、食物繊維、機能性成分等を考慮して私がおススメするものをご紹介していきせます。

では、いってみましょう。

ブロッコリー

ブロッコリーの効果
野菜を摂りたいなら、まずおススメなのがブロッコリー。

ブロッコリーは緑黄色野菜のひとつで、ビタミンやミネラル等をバランス良く摂取することが可能です。野菜に含まれているほぼ全てのビタミンを含んでいるという優秀な野菜なのです。

さらに抗ガン作用が期待される『スルフォラファン』という機能性成分も含まれるなど、私がナンバーワンにおススメする野菜です。

また重量のある野菜なので、少量で満腹感も得やすいためダイエットにもおススメ。

調理による劣化を抑えたい場合は生食が良いのですが、苦味があるので茹でる、焼く、煮込むといった調理法が現実的です。ただ、ビタミンCなどはもともとの含有量が多いため調理での損失をそこまで気にしなくても大丈夫でしょう。

小松菜

小松菜は緑黄色野菜のひとつで、ビタミン・ミネラルなどの栄養素を豊富に含みます。

通年通して手に入りやすい野菜ですが、栄養価は優れたものがあります。

体内でビタミンAに変化するβカロテンが多く、目や皮膚の健康をサポートするのにおススメ。また、鉄分も多く含まれているので、鉄不足に悩む女性は日頃から食べていきたい野菜と言えます。

スープやお浸し、炒め物など調理の幅は広いですが、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは加熱に弱い特性があるため、小松菜を茹でる場合は極力茹で時間を短くするようにしましょう。

小松菜の健康効果や成分、調理法などは下記ページでより詳しく解説しているので参考にしてみて下さい。

■小松菜が免疫力を上げる理由

シイタケ

シイタケの効果
シイタケは『マッシュルーム』『ふくろたけ』と並び、『世界三大栽培きのこ』と言われています。

シイタケは各種ビタミンや食物繊維が豊富。しかも低カロリーなので健康維持やダイエットにも役立ってくれる野菜です。

生のシイタケも良いですが、特におススメなのは『天日干し』したシイタケ。シイタケに含まれる成分に「エルゴステロール」というものがありますが、これは日の光にあたるこでビタミンDに変化します。ビタミンDは骨の健康を維持するために働くビタミンで、骨の構成成分であるカルシウムの吸収率を高めてくれます。

ビタミンDの特性を生かすためには、カルシウムの豊富な食材を組み合わせることがおススメ。具体的には、シチューなど乳製品を利用した料理に入れると良いでしょう。

また、シイタケはうまみ成分である『グアニル酸』や『グルタミン酸』も豊富に含まれているため料理の旨味も引き出してくれるというメリットも。

パプリカ

パプリカの効果
パプリカはビタミンC、βカロテン、ビタミンEが非常に多く含まれる野菜で、その含有量は野菜の中でも群を抜いたものがあります。

パプリカをおススメする理由としてはカラダの老化防止に役立つ点です。

先に紹介したビタミンC等の栄養素は、日々生まれる老化の原因物質とされる『活性酸素』を抑え込む働きがあり、カラダやお肌を老化から守るためには非常におススメな栄養素です。

食べ方としてはサラダなどで生食することが多いですが、炒めたり、蒸し焼きにしても美味しく食べられます。

また、『オリーブオイル』との相性が抜群であることもご紹介しておきます。

これはオリーブオイルに含まれるビタミンEと一緒に摂ることで、ビタミンCの抗酸化力を高めることが出来るからです。よってパプリカをサラダに使う際はオリーブオイルをドレッシングに利用したり、炒める際には調理油にオリーブオイルを使うなど工夫すると良いでしょう。

タマネギ

タマネギの効果
タマネギは身近な野菜ですが、病気の予防に役立つ野菜です。

先に紹介してきた野菜に比べると栄養素の含有量や種類では正直、見劣りするものがあります。しかしタマネギに含まれる『硫化アリル』や『ポリフェノール』といった成分は病気予防にとても役立ってくれます。

タマネギを包丁で刻んだ時に、目や鼻にツンとした刺激を経験した人は多いと思います。あのツンとした刺激の正体が硫化アリルです。

硫化アリルには胃の調子を活発にしたり、解毒効果や殺菌作用があるとされています。また、ポリフェノールは活性酸素を抑え込む抗酸化作用があり、どちらの成分も病気の予防に役立ってくれます。

タマネギの硫化アリルは空気に触れることで増えることがわかっています。したがってタマネギを刻んでからすぐに加熱調理をするのではなく、しばらく放置してから使うようにするとよいでしょう。

また、水に溶けやすい性質があるため、水のさらし過ぎにも注意したいところです。

 

 

以上、私がおススメする野菜をご紹介しました。「どこにでもある野菜だね」と思うでしょうが、そんな身近な野菜が栄養たっぷりなのです。

ポイントは組み合わせて『色々』食べること

おススメ野菜をご紹介しましたが、重要なのは色々組み合わせて野菜を食べることです。

厚生労働省が定める『健康日本21』では1日350gの野菜を摂ることが推奨されている訳ですが、この350gを特定の野菜だけで食べるのは好ましくありません。

全ての食品に言えることですが、野菜に含まれる栄養素も食品によって全く違います。私たちのカラダは様々な種類の栄養素を利用して健康を維持していますから、特定の食品のみを食べ続けているとカラダの栄養バランスが逆に崩れ、思わぬカラダの不調を招いてしまうことがあります。(もちろん、野菜だけでなく肉や魚などのタンパク源を食べることもお忘れなく)

よって野菜を摂るにも、一種類にこだわらず色々な種類を組み合わせて食るのがベストです。栄養バランス的にもそうですし、何より食事を楽しむ幅も広がります。


スポンサーリンク