日清カップヌードル添加物

日清カップヌードル添加物
アメリカの日清カップヌードルがレシピを変更する事がわかりました。これはアメリカの健康志向を反映した形です。
日本のラーメンは世界的に人気を博しており、手軽に食べられるカップラーメンは若者を中心として根強い人気があります。しかし、健康志向ブームからか2015年のアメリカのインスタントラーメン消費は2年連続減少しています。これを受けて米国日清は健康志向に根ざしたカップヌードルに改良する事を発表しました。
添加物であるMSGを全面的に使用中止とし、塩分量を減少させ、人工香料からパプリカ、ライム、ターメリックといった自然由来の香料を使用する事になります。

アメリカはこれまでにも血管老化や発がんに関わるトランス脂肪酸を禁止にするなど、日本よりも食の安全の政策を強化している面があります。
今回はカップヌードルが今まで使ってきた添加物である「MSG」について紹介します。

添加物であるグルタミン酸ナトリウム(MSG)とは

添加物であるグルタミン酸ナトリウム
MSGは日本では「グルタミン酸ナトリウム」といいます。いわゆる「味の素」ですね。ご家庭で使ってらっしゃる方もいるのではないでしょうか。英語だとmonosodium glutamateと表記され、略して「MSG」と呼ばれています。
実は味の素は米国では評判があまり良くありません。グルタミン酸ナトリウム(MSG)が含まれている食品を食べた消費者が、頭痛や吐き気などの症状を訴える例が多いそうです。これらは「中華料理店症候群」とも呼ばれています。

中華料理店症候群とは

1960年代に中華料理を食べたアメリカ人が食後に頭痛、体のかゆみ、顔の炎症などの症状を訴えました。当時、中華料理はMSGを多く使っていた事から(現在でも使っていると思われる)「中華料理店症候群」通称CRSと言われるようになりました。

表示義務が設けられている

グルタミン酸ナトリウム(MSG)については、様々な健康被害の報告がありますが、米国食品薬品局(FDA)は有害ではないとしています。しかし一方で製品への表示を義務付けています。米国ではグルタミン酸ナトリウム(MSG)への関心は高く、レストランや食品パッケージなどに「No MGS」とわざわざ表記するのも珍しくありません。

動物実験で悪い結果が

グルタミン酸ナトリウムの安全性については世界中で賛否があります。日本では2002年に弘前大学の大黒教授によって安全性を危惧する研究結果が発表されています。
ラットにグルタミン酸ナトリウムを過剰に摂取させたところ、目の異常が認められました。目のガラス体と網膜神経細胞にグルタミン酸ナトリウムの蓄積がみられ、網膜ニューロンの厚みが著しく薄くなっているとの報告です。大黒教授はアジアで緑内障の人が多いのは、グルタミン酸ナトリウム(MSG)が原因のひとつではないかと警鐘をならしています。

グルタミン酸ナトリウム(MSG)はどんなものに使われている?

日本のスーパーやコンビニに置かれている食品の原材料を見ると、実に多くの食品にグルタミン酸ナトリウム(MSG)が使われていることがわかります。グルタミン酸ナトリウムが使われているかどうかを判断するには原材料表示をご覧下さい。そこに「調味料(アミノ酸)」、「化学調味料」「うまみ調味料」という記載があればグルタミン酸ナトリウムが使われている証拠です。日本では食品衛生法によってこのような表示をするように規定されています。

■グルタミン酸ナトリウムがよく使われている食品

・だしの素
・中華スープの素
・インスタントラーメン
・お菓子
・コンビニ弁当

妊婦は摂取量を控えるようにしよう
グルタミン酸ナトリウムは胎児に影響を与えると言われています。お腹にいる胎児はとてもデリケート。グルタミン酸ナトリウムは分子が小さいので、胎児まで届いてしまう事が懸念されています。胎児への影響も賛否が分かれますが、妊婦はなるべくインスタントラーメンなど添加物が多い食品は避けたほうが懸命でしょう。

添加物が気になる方はこちらの記事も参考にして下さい。
参考記事:栄養士がコンビニで買わない食品6選

まとめ

・グルタミン酸ナトリウム(MSG)は添加物である
・米国では健康被害が多く報告されており、危険視している人も多い
・日本では当たり前のように使われている
・妊婦は特に摂取量が多くならないように気をつけよう